2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

兼好ほどの人でも、自制を失ったのであろう。

「日経ビジネスアソシエ」より。 “大人の日本語”というコーナーで外山滋比古氏が語っている言葉。 要するに、古典中の古典と言われる「徒然草」を書いた兼好法師でさえも、自慢話を書いていたからだ。第238段には“自賛のこと七つあり”とある。ここにはなんで…

この世の責任や義務ときっぱり絶縁した彼らの人生・・・

「森村誠一の写真俳句のすすめ」森村誠一著より。 かつて筆者がホームレスの取材をしたときに、新宿西口にある中央公園で賞味期限の切れた“可食物”を囲んで酒宴をしているホームレスの一群を見つけたときのこと。 超高層ビルを背景に満開の桜の下でそのホー…

超高層ビルが林立する風景は墓石のように見える。

「森村誠一の写真俳句のすすめ」森村誠一著より。 筆者は超高層ビルを眺めて次の俳句を作っていた。「功なりて街の墓石や天高し」 功なり名遂げた人々の墓石が、生前の実績を競い合っているようにも見えたと言う。さすが作家の感性は鋭いと思わせる。私など…

「人間は、親が心配するようなことに、その人の才能がありえる。」

「自分らしく生きる」の中で戸田奈津子さんが、ジム・キャリーというハリウッドのトップコメディアンの言葉を引用した部分。 彼女は俳優は夢が叶うより失敗するほうが多い仕事だと言っている。アメリカでは俳優をやりたい人の1パーセントだけしかその仕事に…

何かに賭けるということは、五分五分のチャンスに賭けること。

「自分らしく生きる」の中で戸田奈津子さん(映画字幕翻訳家)が言っている言葉。 彼女は字幕の仕事ができるまでに二十年間かかったという。もちろん待ったからといってその夢が叶うという保障もなかったのだ。自分で選んだ道だからたとえその夢が叶わなくて…

とても人には言えないような、でもちょっとぐらいはお聞きいただきた

「デパートB1物語」吉田菊次郎著より。 筆者はべつにデパートの社員でもない。しかし、洋菓子店のオーナー社長をしていて、デパートの食品売り場に出店している人だ。 つまりサービス業の一員であることには変わりはない。するとそこでは、上記のタイトルに…

社会現象をこんなひと言でくくると、時に本質が見えやすくなる。

朝日新聞土曜版2005.12.24付けより。 こんなひと言とは、たとえばニート、フリーター、オタクなどのことだった。無業の若者のことをさすニートもいちいち説明しようとすれば面倒だが、この言葉の登場で理解しやすくなっている。 たとえ、“Not in Education,…

ラーメンというのは決して「B級グルメ」ではない。

「相鉄瓦版」平成17年12月号より。 この号の特集は「横浜ラーメン物語」だった。そのなかでラーメン評論家という肩書きを持つ石神英幸氏がいっているフレーズ。 だいたいこのような肩書きがあること自体が意外だった。彼は中学時代からラーメンの世界に足を…

ブランドとは「説明しなくてもそれとわかるもの」にほかならない。

PRESIDENT2006.1.2号より。 ということは、逆にいえば説明しなければわからないようであれば、まだブランドとして浸透していないとも言えるだろう。 そして、そのブランドだから買い求めるという人はブランドを信用しているとも言えそうだ。当然ブランドには…

あまり合理性を追求すると、あっという間に行き詰ってしまう。

PRESIDENT2006.1.2号より。 なんでも、合理的ならいいというものでもないようだ。そのときだけはいいかもしれないが、そればかりではその後も成果を期待するのは難しくなる。 それを避けるためには「とりあえず投資しておく」といったことが重要になってくる…

お客さんの期待通りに応えても、満足はしても感動はしてもらえません

PRESIDENT2006.1.2号より。 楽天球団社長の島田亨氏が言っている言葉。 で、感動するとはどういうことかが、次のように書かれている。「常に期待を1ミリずつでも上回るサービスがあってこそ、そのギャップにお客さんは感動してくれる。」 楽天は最下位なが…

接客の仕方で多少の価格の差は気にならなくなる。

これはフレーズというより、むしろ今日心のなかで感じたこと。 テレビとビデオを買い換えるために、地元の家電量販店に行ったときのこと。べつにどこで何を買うかなどは決めずに出かけた。地元には大型の家電量販店が3軒あるが、はじめそのなかでは最も小型…

文学というのは結局は自分の中にある少年の投影だ。

「人間というもの」司馬遼太郎著より。(「歴史の交差点にて」より抜粋) 司馬氏は自分が作家だから「文学というのは〜」と述べているが、べつに他の職業でも同様なことがあてはまるはず。 たとえば、創造的な能力が要求される芸術家(音楽、絵画、芝居・・…

大人というものは仕様のないもので、子供が持っている疑問を持たなく

「人間というもの」司馬遼太郎著より。(菜の花の沖 三よりの抜粋) 振り返ってみれば誰でも子供のころは、わからないことに対して、「なぜ?」「なに?」「どうして?」などとしつこく訊いていたもの。 上記のフレーズのあとには次のセンテンスが続いていた…

相手を無用に傷つけないために、礼儀正しい言葉使いやしぐさが発達し

「人間というもの」司馬遼太郎著より。(「胡蝶の夢 一」からの抜粋。) 何だか自分に対して忠告されているような気がするフレーズだ。まあ、傷つけるようなことは言ってはいないつもりだが、実際“礼儀正しい言葉やしぐさ”となるとかなりあやしい。(たまに…

「ウサギとカメ」の話しではないが、10年ほどの修行レースの勝者は

「職人暮らし」原田多加司著より。 多くの職人が指摘していることがある。それは、職人には小手先の器用さはあまり関係ないということだ。むしろ鈍感なくらいの子の方が叱られても叱られても辛抱強くついてくるという。そこで、タイトルのフレーズとなる。 …

建物は百分の一度以上傾斜すると、ゴルフボールが転がり始める。

「技人(わざび)ニッポン」日本経済新聞社=編より。 このあとにさらに次の文章が続いている。「人間は三半規管が狂いだし、吐き気をもよおす。頭痛がしてくることもある。日常暮らすのが厄介になる。」 このことからも、水平な建物の中で暮らせることのあ…

散歩は脳の運動なのである。

『「散歩学」のすすめ』古川愛哲著より。 最近は散歩やウォーキングがちょとしたブームになっているようだ。しかし、これは健康のためとかダイエットのためにしているように思える。 本来の散歩とはやはりどこか違っているのではないだろうか。“ちょっと気晴…

人間と道具と素材のトライアングルの関係・・・

「職人暮らし」原田多加司著より。 筆者の原田氏は、檜皮葺師、柿葺師(創業1771年)の10代目原田真光を襲名している。国宝・重要文化財など指定建造物多数を手がけている職人。 タイトルのフレーズの部分をもう一度見てみよう。「人間と道具と素材の関係は…

いつもゴール一歩手前でできた気になってしまう。

「PRESIDENT」2005.12.19号より。 これは三日坊主、掛け声倒れ、中途半端の悩みとその克服について述べられた部分にあったもの。“やりとげたいけどできない病”にかかっている人が多いからこんなことが話題にのぼるのだろう。 なんだか何をやっても長続きせず…

想像を絶するから感動があり、常識を超えたところに「新」がある。

朝日新聞日曜版(2005.12.12付け)より。 これは「目の冒険」というコラムでデザイナーの福田繁雄氏が述べているフレーズ。 ここでは福田氏は自ら制作した2つの作品をとりあげていた。1つは鏡を利用していた。目の前にある黒い立体は意味のないオブジェに…

飾っておきたいポストカード。

先日あるホームページでチラッと見たフレーズ。なぜか印象に残っていたので、自分なりに解釈して触れてみたいと思った。 つまり、これは絵葉書のことだろう。しかし、最近この絵葉書という言葉自体が死語のようにも思えてきた。観光地では確かに絵葉書は売ら…

仕事の永久燃料!パーソナル ブランディング。

「PRESIDENT」2005.12.19号より。 この号の特集は“やり抜く力”となっている。この聞き慣れないパーソナルブランディングとは、自分の強みを見つけて自分自身をブランド化することだった。すべての人は何らかの才能を持っている、という考えが前提になって…

人を酔わせるための酒みたいなもの・・・

「作家の読書道」Web本の雑誌編より。 これは作家の北方謙三氏が「書く側にとって、ハードボイルドはどのようなものですか」と質問されたときに答えたものが上記のフレーズ。 つまり、酒は必ずしも必要のないものかもしれないが、あったほうがいいもので、ハ…

人は忘れてはならない思いを、身につける小物にこめることがある。

朝日新聞朝刊(2005.12.7付け)より。 これはスポーツ欄のコラムで編集委員の西村欣也氏が述べているフレーズだ。ここでは、巨人を自由契約になった清原選手と楽天の野村監督を引き合いに出していた。 まず、野村監督が清原のダイヤモンドのピアスに嫌悪感を…

大人になると締め切りはなくなり、締め切りを自分でつくらなければい

「なぜあの人は時間を創りだせるのか」中谷彰宏著より。 学生時代までは学校の時間割があって、テストは「いつ」と決められていた。それは人によって決められたものだ。テストのための勉強は締め切りにあわせてやっているようなものだった。入学試験も同じよ…

「願う心」と「あきらめない心」

朝日新聞朝刊(12/3付け)生活面より。 こんな言葉を言っているのは山本博さんだ。とはいってもこのありふれた名前にピンとくる人は少ないだろう。彼は世間では中年男(当時41歳)といわれるような高校教師だ。 ところが、彼は単一競技での五輪出場を5回も…

正しい○○の仕方。

「日々の暮らし方」別役実著より。 これはフレーズでもなんでもない。○○の部分にはさまざまなものが入っていた。 そもそも何が正しくて何が正しくないかなんて誰にも判断がつかないことが多いもの。しかも、次のようなものまで、正しい〜〜という基準で述べ…

事前に決められたスケジュールを軽々と変更できないようでは、人生は

「なぜあの人は時間を創り出せるのか」中谷彰宏著より。 筆者はたとえスケジュールがびっしり入っていても、その場その場の判断でキャンセルして作戦変更できる人が、時間に対して豊かな人だと言う。これは確かに難しそうなことでもある。でも、できたらいい…

反射的にわがままを言い、おねだりできる「鬼嫁」は、いわば才能だ。

「朝日新聞朝刊(11/29日付け)より。 ブログをきっかけに本やドラマになっっている「実録鬼嫁日記」(会社員カズマさん作)の鬼嫁に対して、漫画家の倉田真由美さんはこう評している。 鬼嫁という言葉自体は思っていてもなかなか口に出せそうもない。これが…