散歩は脳の運動なのである。

『「散歩学」のすすめ』古川愛哲著より。
最近は散歩やウォーキングがちょとしたブームになっているようだ。しかし、これは健康のためとかダイエットのためにしているように思える。
本来の散歩とはやはりどこか違っているのではないだろうか。“ちょっと気晴らしに散歩に出かける”というのが、いささか変な表現だが“純粋な散歩”のような気がする。つまり気晴らしを楽しむことがポイントではないだろうか。
筆者は「散歩の生理的効用はとは、心臓の働きを活発にして、血液循環をよくし、脂肪を燃焼させることだが、それは枝葉末節に過ぎない。血液循環がよくなり、脳が活発化することこそ、散歩の最大の効能だ。」と述べている。
健康のためにサッサ、サッサとまるで苦行のごとく歩いている人を時どき見かける。空の変化や雲の流れ、周囲の風景を楽しむ余裕も感じさせないほど。しかし、楽しむ散歩をしていると、新しい発見や驚きさえも感じたりするものだ。
私はたまにデジカメやケータイ(写真を撮るため)を携えて散歩をすることがある。車で走っている時には気づかなかった自然、季節の変化も楽しめる。そんな繰り返しのうちに身近な草花にも興味を持つようにもなっていたのだ。
ちょっと大げさかもしれないが、散歩は知性や感性を磨くいい機会かもしれない。そういえば、若い頃に京都にある“哲学の道”を歩いたことも思い出したな。こんなことからも。散歩は脳にいい刺激があることも理解できそうだ。
散歩で鍛えよう、考える“足”・・・な〜んてね。