運は自ら呼び寄せるものではなく、「運がその人を選ぶ」。

運は自ら呼び寄せるものではなく、「運がその人を選ぶ」。
「運を支配する」桜井章一藤田晋著より。
桜井氏はそう考えていた。つまり普段からしかるべき準備をし、考え、行動していれば、おのずと運はやってくるものだという。
なるほど、これは納得のいく考え方だった。逆にそれとは逆の行動をとっていれば、運はやってこないということになる。普段のちょっとした生きる姿勢がポイントのようだ。
極端な例かもしれないが、いつも安全策ばかり講じてリスクをとることに及び腰ではなかったか?自分の損得ばかり優先して、他人への配慮が足りないことはなかったか?などいろいろ考えられるようだ。

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生きている間は、運は無限にあると思っていい。
「運を支配する」桜井章一藤田晋著より。
これも藤田氏の経験から言えることだった。いいことがあると、しばしば、運を使い果たしたなどと言われることもあるが、そうでもなかったのだ。
運は石油や天然ガスのような有限のエネルギー資源とは違うものだった。運に選ばれるような、しかるべき考え方や行動を普段からしている人は、大きな幸運に恵まれた後にも、続けざまに幸運が起こりうるという。
運に恵まれるためには、それにふさわしい苦労や努力が伴うことも忘れてはならないことらしい。なるほどと思わせられる。

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人間が生きている世界には、本来「答え」などない。
「運を支配する」桜井章一藤田晋著より。
これも桜井氏の考え方だった。本当に強い人間は、勝つことよりも、むしろ「強さ」を求めるものらしい。その強さには、答えがなかったのだ。どこまで行けば強いという答えはわからないからだった。
勝つことは相対的な評価だったのだ。強さはそれでは測れないものだった。
学校で教わる勉強にはすべて答えがある。仕事でも生活でも、こうすればうまくいくという答えが用意されているようだ。そんな正しいと思われる答えを信じることは、一見よさそうなことに思える。しかし、それではマニュアル人間に過ぎないともいう。
絶対的な答えなどどこにもないのだった。「答え」は生きていく瞬間、瞬間に感じていくしかないものらしい。
また、藤田氏は、ビジネス面からも同様な考え方だった。ビジネスにも答えなどなかったのだ。こうすれば、必ずうまくいくと思っていても、必ずしも思うようには行かないものだ。
答えがないかもしれないことを知っていて、それでも「答え」を「有り」に持っていこうというのがベンチャースピリッツの本質だという。
これは藤田氏が経験してきたからいえる言葉なのだろう。自分で答えをつくりに行く人間でないとベンチャーなどできないとも思える。