文学というのは結局は自分の中にある少年の投影だ。

「人間というもの」司馬遼太郎著より。(「歴史の交差点にて」より抜粋)
司馬氏は自分が作家だから「文学というのは〜」と述べているが、べつに他の職業でも同様なことがあてはまるはず。
たとえば、創造的な能力が要求される芸術家(音楽、絵画、芝居・・・)や研究者だって同じだろう。つまりここでは、若い頃だけに持てる感受性をどれくらい発揮できるかが問題のように思える。
プロの作家は少年の感受性を並みの人より多量に持っているということだろう。さて、サービス業の人だったらどうだろう。時として、ベテランよりも新人の一生懸命なサービスのほうが、フレッシュに見えて気持ちがいいこともある。
また今の自分はどうだろう。せめて日記を書いているときぐらいは、中年オヤジやオバサンも少年、少女の気持ちになれるといい・・・んだが。(ムリかな)