正しい○○の仕方。

「日々の暮らし方」別役実著より。
これはフレーズでもなんでもない。○○の部分にはさまざまなものが入っていた。
そもそも何が正しくて何が正しくないかなんて誰にも判断がつかないことが多いもの。しかも、次のようなものまで、正しい〜〜という基準で述べていると思うとそれだけで笑えてくる。
例えば目次を見ると次のようなものまである。「正しい退屈の仕方」「正しい風邪のひき方」「正しい黙り方」「正しいお別れの仕方」「正しい電信柱の昇り方」「正しいもののもらい方」「正しい歯痛の痛がり方」・・・・こんなものが45個も書かれている。
すべて別役氏独特のパロディとユーモアで語られている。ここでは書評ではないので内容については詳しくは触れないが、少しだけ紹介してみよう。
「正しい日記の書き方」のところでは、“・・・もちろん、他人の日記を盗見することは、昔から大いに楽しいことのひとつに数えられている。・・・この場合「楽しい」のは他人であって、自分ではないのである。他人に「楽しまれる」分だけ自分自身は苦痛を味わされるものと考えなければならない。”とこんな具合なのだ。
正しい日記の書き方ということ自体あるのかどうかも疑わしい。しかも、現在のウェブ日記ではほとんどが読まれることを前提に書かれているから、随分前に書かれたこの部分も変わってきてるかもしれない。
そこで私は、「正しいブログコメントの書き方」というようなものがあったらどうだろう、と考えてみた。たまたま他人のブログを読んだなら、何かしらそこのコメント欄に足跡を残すのが礼儀だと言ってもいいかもしれない。ただし、批判めいたことは避けたほうが賢明だ。あとで何倍にもなって返ってくることも考えられるし・・・
また、自分の日記に対してコメントを書き込んでもらったら、必ず相手のところにいってお返しすべきだろう。そしてそこにもちょっとだけでも、何か感想を残すほうがいいだろう。そうすればきっと相手にも喜んでもらえる。
ところが、その日記の内容が自分の趣味とは違っていたり理解不可能だったりすることはしばしばだ。それでも、そこにはムリをしてでもコメントをいただいたお礼くらいは残すべきかもしれない。
また、その人が“ブログランキング”などを気にしている人なら、そっとそのバナーボタンをワンクリックくらいしてあげると喜ぶはずだ。当然“クリックしましたよ”と一言付け加えておくことも忘れてはならないだろう。そのことで、新たな交流の機会が触れるかもしれないからだ。
もっとも、「正しいブログコメントの書き方」なるものが、いまだ確立されてはいないし、これからもないと思われる。
(上記はほとんど思いつきの冗談で書いたものであることは言うまでもない)