その価格がはたして高いのか安いのか、原価とはまったく関係がない・

「逆境こそ成功のチャンス」中谷彰宏著より。
まず、この本の目次を眺めていると、“サービス”とか“サービスマン”という言葉が何度も出てくる。なんだかこの本の題名とはちょっと違和感を感じた次第。
そしてさらに読んでいくうちに、かなり以前に読んだことがあったこと思い出したのだ。しかも、その時の本の題名は「全身サービスマンで行こう!」(1999年7月発行)だった。たまたまその本が自宅にあったので確かめることができた。
さて、このフレーズがあった部分のタイトルには、“たった10円で、高級感が出せる”となっていた。現在とは状況がかなり異なっているが、筆者がいつも行っている美容院のことが述べられていた。当時はまだその店には公衆電話があったようだ。
今なら誰でもスマホやケータイを持っているので、公衆電話に必要性はないだろう。その公衆電話の横には、10円玉の入ったお皿が置いてあったという。それは「どうぞご自由にお使い下さい」という意味だったのだ。つまりたった10円でも高級な感じがするようだ。
話はやや異なるが、喫茶店でのコーヒーの原価はかなり安いものだが、いちいちそれを高いと考える人はいないだろう。そこで買える時間、気持ちにお金を払っているからだ。その人が価値があると思えば原価など関係なくなってしまうものだな・・・

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サービス精神というのは、知らない人とどれだけ話ができるか・・・

「逆境こそ成功のチャンス」中谷彰宏著より。
ここでのタイトルは“サービスマンは、たわいない話を楽しめる”となっていた。まず、知らない人と話をするのはそう簡単ではないだろう。
そして、知らない人と話を続けるためには、こちらにサービスマンとしての受信能力がないとダメなようだ。相手がどんな人で何を望んでいるかを考える必要がある。
そして、サービス精神がない人はムダなおしゃべりをバカにするという。そんなものかなぁと思ってしまう。余計な会話だと思っていても、意外にもそれが、楽しかったりするものだ。
サービスをする側の人はお客様と、取るに足りない話、たわいのない話、余計な会話をどれだけできるかが、大事なようだ。
つまりは雑談ということになる。もしできれば、そこにエンターテイメント性があれば最高なのだろう。そのためには、普段からさまざまな雑知識を仕入れておくこともポイントなのだろう・・・な。

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クレームを言うお客様は怒っていると思いがち。
「逆境こそ成功のチャンス」中谷彰宏著より。
お店をはじめとする何らかのサービス業に従事しているなら、クレームが発生するのはあたり前だと思うしかないだろう。むしろクレーム発生しない仕事などはないと考えた方がいいのかもしれない。
お客様の中には、確かに人間的に神経質でちょっとしたことでも大げさにクレームをいう人はいるものだ。ここでのタイトルは“クレームは、お店でさみしい思いをしたお客様から出る”とあったが、確かにそうかもしれないと思った次第。
きっと自分もしっかりと対応してくれないような接客を受けたら、さみしいかもしれない。また逆に、常連になっているにもかかわらず、初めて来た時と同じようなバカていねいな口調で対応されてもがっかりするものだ。
お客の立場から言えば、顔や言動を少しでも覚えていてくれて、それなりの応対をしてくれればうれしいものだ。また営業面からみれば、親しくなればなるほど、クレームは減っていくというのが、今まで仕事をして実感したことだ。
しばしば、クレームだと思われているものに、問い合わせや依頼がある。何だがわからず、お客様がクレームを言っていると判断されてしまうことがあるが、実際は単に説明を聞きたかったり質問だったりすることもある。

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目標を映像化してより鮮明にしよう。
「継続は、だれも裏切らない」内藤誼人著より。
この章のタイトルは「思い通りに“自分を変える”ためには、どうすればいいか?」となっていた。そのための一つの提案が上記のもので、ここでの映像化とは写真や切り抜きを用意して、たえずそれを眺めることを提案していた。
実際にそうして、成功した例として、全米屈指の資産家となったベニハナ・チェーンの創業者、ロッキー青木さんを取りあげていた。青木さんは、ロールス・ロイスを持っている人を見つけると、すぐに頼んで写真を撮らせてもらったようだ。
そして、それを眺めることでやる気を出していたというエピソードだ。言葉を紙に書いておくよりも、写真のほうがイメージをしっかりと植え付けられそうだ。たとえば、ダイエットして10キロ痩せると目標を書くよりも、すでにスレンダーなモデルの写真を貼りつけておいたほうが、はるかに効果的らしい。
すでにプロになってるモデルさんたちも、それ以前は、憧れのモデルの写真を部屋中に貼り付けておいた人が多いという。やはり言葉よりビジュアルの方がインパクトがあるものだ。目標があるなら、とにかく視覚に歌えることを念頭に置きたいものだな。

そういえば、以前映画で見た「ショーシャンクの空に」では主人公は閉じ込められた刑務所の部屋のい壁に「リタ・ヘイワーズ」(女優)のポスター写真を貼っていたが、その背景はリゾートビーチの写真だった。いつか脱獄してそのビーチのある土地に住もうという願望を忘れないためでもあったらしい。
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努力をしてもムダになることはあるが、努力をしないことから生じる後悔よりは、ずっと小さい。
「継続は、だれも裏切らない」内藤誼人著より。
いくら必死の努力をしたところで、それが報われる確率はほとんどないかもしれない。自分ひとりがいくら頑張ったところで、相手がいるものは、頭の中で考えているほどそうそう甘くはない。
かといって、何も努力しなければ、その後悔のほうが大きいということも事実だろう。ここには、ある本からの引用で「いまだかつて、“努力のしすぎ”を後悔したした人はいない」とあった。実にシンプルでわかりやすい。
努力しても報われる確率が低いからといって、それを努力しないための言い訳にするものどうかとも思える。努力に費やしたエネルギーや時間はムダになってしまうかもしれないが。
歳をとるにつれて、若い頃、あの時ああしておけばよかったというような後悔ばかりが頭に思い浮かんでくる。しかし過去は変えられないから、むしろ今何となくでも充実した時間を過ごせていられるならそれで満足すべきなのだろう・・・な。