満足は絆を生まない。

『お客様の「特別」になる方法』小阪祐司著より。
もしお客さんの「特別」になろうと思えば、すぐに思う浮かぶのは「顧客満足」という言葉のようだ。当然ながらそれは、営業を考えれば基本的なことに過ぎない。
単に商品やサービスが満足させるものであるだけでは不十分だったのだ。そして、絆を築こうと思えばさらに突っ込んだ行動が必要になってくる。
ある意味それは仕掛けともいえそうだ。適正な価格で良い製品であることの上に、来店を楽しませる工夫があるかなどもそうだろう。そして、楽しいとか感動が繰り返されることが絆作りの要素にも思えてくる。
ここでのポイントは情緒的な体験ができるかどうかということだった。そこへ行けば、ほかにはない価値のものが発見できるということもその一つだった。
「そうそうこういうものが欲しかった」という気づきを与えてくれればうれしいもの。「いつも」とは違う情緒的な体験は絆作りに役立つということのようだ。

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「売る」意外のことでお客さんに情緒的な体験をさせてあげる・・・
『お客様の「特別」になる方法』小阪祐司著より。
自分の欲しかったモノに出会えて買うことができれば嬉しいものだ。ここでは、商品以外にもお客さんに喜びを与えられるものについて述べられていた。
たとえば、アメリカの郊外の大型店の例だが、店舗に動物とのふれあいコーナーを作ったり、牛乳容器や牛のディスプレイに歌わせたりしていた。
このように経費や手間暇をかけて、お客さんに情緒的な体験をしてもらい、喜んでもらうことはまったく売ることとは関係がない。しかし、その楽しさがあるからこそ来てくれるらしい。
ある飲食店のホール係に務める女性は、毎月社内新聞を作って、その月のおすすめや季節の催しなどを掲載してきたという。そして、自分の近況や感じたことも綴ってきたのだ。
こんな地道な活動を通じて、お客さんとの絆作りが深まったようだ。
お客さんに情緒的な体験をしてもらう方法は、ほとんど無限にありそうだ。その人個人の個性が出せれば効果的なのだろうな。それが結果的に売上げにつながるのだろう。
ここまで書いてきたら、以前「気をつけていないと仕事以外の話がまったくできなくなる」というフレーズを書いたことを思いだした。

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顧客に対して自己を開示し、交流を図る。
『お客様の「特別」になる方法』小阪祐司著より。
お客さんに長く忘れられないようにしたいと思えば、わざわざ自己開示の必要はなかった。ところが、絆作りをしようと思うなら、自己開示も必要だった。
つまり、これは自分のことを語るということだった。一見仕事なのだから、自分のことなど話す必要はないと思う人もいるだろう。しかし、親しくなる場合はやはり個人的なことを話すことも有益に思える。
単に新製品や招待会のご案内だけでは味気ない。長年の取引があったとしても、逆に自らをまったく語らない人からは、どうしても警戒感が取れないのではないだろうか。
自己開示をすることで、情報の送り手に対して親近感がわいてくるものだ。「キャンプに行きました」「こんな映画を観ました」というような個人的な情報は誰にでもできそうだ。
やはりDMでもニューズレターでもそんなちょっとした一言があるかどうかで、親近感が異なるだろう。そこから絆が生まれるということだった。

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家事をすることで、ムダを省いた効率的な時間の使い方を学べる・・・
「相鉄瓦版」2010.12月号より。
この号の特集は「主夫業」についてだった。あまりなじみがないが、ちょっと面白そうな記事だった。上記フレーズは「家庭と向き合うことで得たもの」と題して、作家の鈴木光司さんが書いていたことだった。
鈴木さんは人気小説家であると同時に、文壇最強子育てパパを自認しているらしい。結婚して氏が作家修業中の身の時に、長女を授かったという。奥さんは高校教師をしていたので必然的に家事や育児の大半を担うことになったという。
妻が出勤する7時半から5時半が家事、育児をこなさなければならなかったようだ。しかもその間にも作家としての活動もしていた。
そんな家事の経験を通して、効率的な時間の使い方を身につけることができたらしい。それがまた、仕事にも応用できたと語る。かなりの努力をしたのだろう。
まあ、一般の会社員ではそう上手くいくかどうか。ある程度自分の都合に合わせて時間を使えればいいのだろうが。

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