安く、おいしく、そして食べた人を元気にしてくれる・・・

「相鉄瓦版」21010.9月号より。
この号の特集は“B級グルメをほお張りたい!”だった。ということで、上記フレーズのあとの“・・・”の部分には、当然ながら「B級グルメ」が入る。
そう語っているのが、意外にも料理家の服部幸應氏だった。一流の料理家でもあるにもかかわらず、B級グルメの見方だという。氏にとってのそれは、焼きそばと紅ショウガの組み合わせだった。それを食することで元気になれるという。
もう20年以上前から、「安心・安全で、健康的な食べ物を」というテーマで食育の普及活動を行ってきている。当然ながら、添加物や着色料は体に良くない。
しかしながら、ソース焼きそばを食べるとなると、あの毒々しい色合いの紅ショウガがないと満足できないという。この二つの組み合わせは、実にうまいとも思える。
私も時どき牛丼屋に行くが、そこで目にするのは紅ショウガをたっぷりとその上にかけて食べている人を見かけたりする。きっとそういう人にはその組み合わせが最適なのだろうな。私も使うがそれほどたくさんはは食べられないなぁ。

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完ぺきではないからこその魅力。
「相鉄瓦版」21010.9月号より。
(前日のつづき)
これもまた、服部(幸應)氏のエピソードからのものだった。ここでの内容のおおよそを書いてみると次のようになる。15年ほど前、友人からおいしいからと言われて開店間もないピザの専門店に赴いたことがあった。
本場イタリアの店主が作るピザはおいしかったので、それそテレビ番組で推薦することになったのだ。そして、ごく最近再び訪れ一口かじると食指が動かなくなってしまったという。
どういうことだろう。それは生地に高級な小麦粉が使われていたからだった。服部氏は今の完ぺきな料理より、開店当時の不完全な味わいにひかれていたのだった。
完ぺきな料理はおいしくいただけても、強烈な印象を残すことはないらしい。むしろ足りないものや欠けている部分がある料理の方が、心に引っかかるようだ。
ここまで書いてきたら、なんだか一般の社員、職員にもそんなことが共通していそうだと思った次第。新人の頃はとにかく懸命に、熱心に仕事に取り組む様子がうかがえる、目の輝きもあったりもする。好きな仕事に出会った時はなおさらそうだろう。
しかし数十年してベテラン社員になれば、仕事はある程度完ぺきにできるようになる。年齢や経験を重ねることで、要領は良くなってくるが、同時に失われる何かもあるのだろうな。最近はとくに体力、根気がなくなってしまった。困りもの。(話が大きくそれてしまった・・・)