健康という宝物・・・

健康という宝物・・・
「選ぶ力」五木寛之著より。
筆者は意外なことに、スティーブ・ジョブズを引き合いに出して、健康のありがたさを述べていた。確かに彼は現代の英雄だったが、そんな彼も健康だけは思うようにならなかった。
五木氏は、いま元気に生きている人々は、あんな英雄でさえも持ちえなかった、健康を自分は所有していると思ったのではないかという。
またコンディションのいい体調を維持しているということは、大きな優越感だとも述べている。ついつい、健康のうちは、そのありがたさを忘れがちだが、感謝すべきことだろう。
ここには、別の表現で健康は貴重な財産という表現もあった。たとえ夢が実現できなくても、健康であればそれだけでも財産と言ってもいいのだろうな。実際夢を実現するひとなどごくわずかだろう。

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人間は雑菌の棲み家であり、病気の巣・・・
「選ぶ力」五木寛之著より。
実にショッキングな言葉だが、実際そうかもしれない。健康であればこそ、それを押さえていられるのだろう。体力や気持ちが弱ってくると、免疫力も弱まってしまうのかもしれない。
だから、ある意味気持ちだけでも、強く持っていたほうがより健康でいられるということになりそうだ。時には自分は風邪をひかないと暗示をかけるだけでも効果がありそうだ。
そのためには、なにか自分が信じられることを継続しているといいのかもしれないな。それがあれば、気持ちもぐっと盛り上がりそうだ。
しばしば、健康法というのが話題になるが、それは十人十色で万人に共通なものなどないと思われる。自分が信じることが一番だと思っているほうが良さそうだ。

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身体が発する「身体語」・・・
「選ぶ力」五木寛之著より。
実に面白い表現だった。体との会話があれば、いろいろなことに対処できるという。例えば、五木氏の場合、低気圧の予想がでたら、アルコールは飲まないとか、風呂に入らないとか、締め切りを延ばすなど考えてきたそうだ。
人体の機能は気圧に影響されやすいのかもしれない。たとえば、低気圧のときには頭痛がするというようなことがある。また、雨の日が続くと腰痛がぶり返したということもある。
これは体が発している「身体語」だという。なるほどと思わせられた。つまり、そんな身体語とうまくつき合っていくことが、健康を保つコツともいえるのだろう。

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趣味は養生。
「選ぶ力」五木寛之著より。
五木氏は、人に聞かれるとそう答えることにしているそうだ。また養生ほど面白いことは他にないとまでいう。
たとえば、風邪の引き方一つをとってもそうらしい。ここで、引き方ということ自体面白い。野口晴哉さんは、「風邪と下痢は身体の大掃除」とまで言っているそうだ。五木氏はそのことばが、しっくりくるという。
身体のバランスが崩れそうになった時に、風邪を引くという。こじらせないように上手に引かないといけないという。ここでも上手にというのも面白い。
そして、5日から7日くらいかけてきちんと治せば、あとは絶好のコンディションにもどることが、体験できるそうだ。こんなふうにコントロールできるからこそ、養生は趣味ともいえるのだろうな。

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「草木の生い茂るさま」
「選ぶ力」五木寛之著より。
鬱という字を辞書で調べると、① 草木がこんもりと茂る。 ② 物事の盛んなようす。 ③ とどこおる。 ④ 気がふさぐ。という順で出てくる。
つまり、エネルギーが押さえられて発揮できずに、気持ちが沈むような、マイナスのイメージは始めからは出てこないのだ。
確かに草が鬱蒼としているなどは、時どき使っている。だから、筆者は、人が鬱だというと、それはきっとまだエネルギーに満ち満ちているからだよ、と言うようにしているそうだ。なるほど、これは面白い!