リタイアした人は、趣味でも、モノをつくるほうに進む。

リタイアした人は、趣味でも、モノをつくるほうに進む。
「技術の鉄人 現場の鉄人」牧野昇・中谷彰宏著より。
「幸福とは、究極、モノをつくりあげる達成感だ」という。モノをつくれるということは確かに充実感がある。そのモノづくりの面白さは4つあると牧野さんはいう。
創造、参加、完遂、反応だった。モノづくりとはやや異なるが、ブログやSNSなどもある意味それに近そうだ。自分で写真や文章を発表して、多くの人に提示でき、その反応も感じ取ることができるからだ。
そこにコミュニケーションがあることが、継続できる元でもありそうだ。自分一人では味わえない楽しさがある。
成熟社会になればなるほど、効率よりも手間のかかることに喜びを見出だすようになるらしい。だから、メールよりも手書きの手紙だとよりぬくもりを感じられるのだろう。
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運は現場にしか落ちていない。
「技術の鉄人 現場の鉄人」牧野昇・中谷彰宏著より。
大発明家の話を集めると、偶然がほとんどだという。たまたま、それを発見できたという言葉を聞くものだ。しかし、その偶然をいかにつかまえるかが大事なのだ。
結局、そのためには現場で土まみれになるしかなかったのだ。
’56年からの南極観測隊の初代越冬隊長を務めた西堀栄三郎先生は、壊れた観測器を、全部現地で作りなおしたそうだ。
若い隊員が、「観測機器がないからできない」と言うと「なければ、つくればいい」と言ったのだ。まさにそれは一番大事なところだろう。すべてに仕事に言えそうだ。

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新しいものは、延長線上にない。
「技術の鉄人 現場の鉄人」牧野昇・中谷彰宏著より。
今では依頼されたことに対して、アイデアは出すがそれ以上のことはやらないのが普通になっている。仕事も命令されたことだけやって十分だと考えている人も多い。
それでは決して新しい発想など生まれないものだ。
大事なことは「注文のない発想」だったのだ。それをそれだけ考えられるかがポイントだろう。画期的なことなどはそうして生まれるに違いない。
質問の答えを考えるより、むしろ自分で質問を考え出して、答えも考えるという姿勢が大事だと思える。

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オリジナリティとクリエイティビティは違う。
「技術の鉄人 現場の鉄人」牧野昇・中谷彰宏著より。
「日本人は、オリジナリティ(独創性)はないが。クリエイティビティ(創造性)はある」という。なるほど、そうだったのかと思えた次第。
たとえば、CDはフィリップスがアイデアを出したが、いつまでたっても製品化できなかったのだ。しかし、それをソニーに頼んだら製品化する開発段階が非常に優れていたので、いっぺんに、モノにしてしまったそうだ。
発明は確かに素晴らしいが、本当に大変なのは、発明から先だったのだ。そういえば、昨年ノーベル賞を受賞した中村修二さんの青色発光ダイオードもすでに多くの製品となって実用化されているのがスゴイ。
クリエイティビティに自信を持とう、というのがここでの結論でもあった。