身体の動きが、考える力を呼び起こす。

身体の動きが、考える力を呼び起こす。
「全身発想論」齋藤孝著より。
筆者は「脳ブーム」に違和感を禁じ得ないという。重要なのは脳よりも身体だと考えていたのだ。
全身をフルに使って思考することで、いい仕事を生み出していくことを「全身発想」と呼んでいたのだ。
脳科学者と言われる3人と対談した時も、3人とも口を揃えて「カラダが大事なんです」と語ったそうだ。
五感を研ぎ澄ましてアイデアにつなげていくことが大事らしい。ここでのタイトルは「身体なくして、脳は鍛えられない」とあった。なるほど・・・!

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脳だけをいくら酷使しても、けっしてクリエイティブにはなれない・・・
「全身発想論」齋藤孝著より。
また得られる快感も意外と少ないらしい。だから、たとえばテニスのテレビゲームに熟練することと、実際にコートに立ち、ラケットを持ってボールを打つことではどちらが楽しいかという。
当然ながら後者だろう。身体で得られる感覚こそが本物と言えるはずだ。人の話を間接的に聞いても面白さは十分伝わらない。やはり直接コミュニケーションするのが一番だろう。
そういえば、いくら感動した写真を見ても、実際にその情景を自分で目にして撮ってみないことには、本当の楽しさ、充実感は味わえないのと同じことだろう。

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より多くの記憶があれば、より豊かな発想が可能になる。
「全身発想論」齋藤孝著より。
筆者は、今や組織が個人を救ってくれる時代ではないという。年功序列はもうほとんど崩壊している。実力だけが問われている。大事なのは個の力だった。
頭一つ抜け出す人になるには、アイデアを生む力、発想力がポイントでもあった。どんな天才も無から有を生み出すことはできないのだった。
個人の身体に刻まれた記憶をフル稼働させて、新たな対象と結びつけることで、オリジナリティの高いアイデアが生まれるという。
ここでの、タイトルには「豊かな発想ほどカラダに染みついた記憶から生まれる」とあった。まずはさまざまな体験をして、記憶に残しておくことが大事なことらしい。できる人間はこれができるということだった。