自分の腕を磨くことそのものにも職人としての醍醐味を感じている。

自分の腕を磨くことそのものにも職人としての醍醐味を感じている。
「相鉄瓦版」2015.12月号より。
この号の特集は「光のチカラに包まれて」と題して、光に関係のある仕事に携わっている人へのインタビュー記事だった。そこで、始めに登場したのが、意外にも行燈を作る木崎さんという職人さんだった。上記はその人の言葉だった。
一般家庭ではほとんどなじみがない商品も、外資系のホテルでの引き合いも増えているというから、意外だった。和を感じさせる商品でもある。
氏は職人であり、デザイナーでもあった。自分の腕があがることで、数年前にできなかったことも、あるときふとできたりすることもあるらしい。これがこの仕事の面白さだという。
また、デザイナーとしての楽しさは、自分の想像したものを形にすることに尽きるという。まさにそれは共感できることだ。誰も作らなかったものを自らの手で作るときは興奮するだろう。素晴らしい瞬間だと思える。ここでのタイトルは「受け継ぐあかり」となっていた。

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お客さんは海洋生物にはさほど関心がないのだ。
「相鉄瓦版」2015.12月号より。
これは、さまざまな水族館をプロデュースしてきた中村元さんの言葉だった。実際に水族館の職員は、大学で海洋学や水産学を学んだ魚が大好きな人たちばかりだったという。
だから、水族館は子供向けの教育施設としてとらえていて、展示のことにはさほど関心を持っていたかったそうだ。しかし、氏はそんなところに次第に違和感を持つようになったという。
水族館でのお客さんの動向を調べてみると、一番最初の水槽こそ凝視するものの順路の後半になるほど興味を失っていくらしい。3秒以上見ている水槽は全体の半分以下だったそうだ。
結局お客さんは、海洋生物にはさほど関心がなかったのだ。大事なのは、水の動きや自然の見せ方だったようだ。そこで、ヒントになったのが、ミュージカルでの照明の当て方だったそうだ。意外なところにヒントがあるものだ!
青い海水を感じさせるために二重三重の証明を使って工夫するという。制約の中でさまざまな創意工夫が、見る側に迫力を感じさせるものとなっていたのだ。
ここでのタイトルは「水族館の輝かせ方」とあった。
関係ないが、最後のプロフィールの部分に、東京コミュニケーションアート専門学校の教育顧問ともあったが、このカタカナ部分を見て、“アートでコミュニケーション”ができたらいいな〜と思った次第!

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観客の想像を超えるような演出が不可欠。
「相鉄瓦版」2015.12月号より。
こんな言葉はホログラフィック専用エンターテイメント劇場の企画に携わった齋藤康太さんだった。今年の9月に横浜駅西口に世界初の常設3DCG劇場「DMM VR THEAYER」がオープンしたそうだ。
ホログラフィック自体ほとんどなじみがない。これは、人物や物体などの映像を立体的に舞台空間に見せる技術だそうだ。とにかく光をどう操るかがポイントなのだろう。
単なる映像ではなく、ショーとして演出することが必要らしい。さまざまな仕掛けで、リアルさと同時に空想的な表現が観客に楽しさを与えてくれるのだ。
そのためには、フレーズにとりあげたように「観客の想像を超える演出」が不可欠だったのだ。今まで誰もやっていないようなことを実現するからこそ、それなりの感動も生まれるのだろう。