笑いは、あらゆるものを引き寄せる力を持っている。

笑いは、あらゆるものを引き寄せる力を持っている。
「だからあの人に運が味方する」中谷彰宏著より。
まずは、この本のタイトルにもある「だから」とは何を意味するのかといえば、「笑い」「わらうこと」だった。すべてのページには笑いについて触れられていたのだ。
笑いがあれば、人は集まってくるものだ。また、情報、アイデア、お金、運も来て、さらには神様も来るという。実に面白い考えだった。
返事をされた時に「ハイ」に笑顔があると気持ちがいいものだ。その逆の何の表情もないことを考えれば、わかりやすい。そんな時はむしろがっかりしてしまうからだ。
やはりチャンスも笑顔の人のところにやってくるようだ。自分も気をつけねばいけないなと思った次第。

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笑いは、きわめて高度な頭脳労働。
「だからあの人に運が味方する」中谷彰宏著より。
落語や漫才などの演芸にしても、それを創作する人にはかなりの能力が必要とされるだろう。どのポイントで笑わせるかを考えねばならないからだ。
やや異なるが、稲川淳二さんの怪談には、笑いがたくさん盛り込まれているという。だから怖いらしい。単に椅子だけを撮った写真を、これは怖い写真ですねと解説するのだ。そこには霊らしきものが写っているというからだった。さらに稲川さんは「この写真の怖さは、こんな椅子を撮ったことです」というらしい。
それでお客さんはホッとして笑うという。やはり感性が鈍い人は笑えないようだ。

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失敗談は、全部笑い話になる。
「だからあの人に運が味方する」中谷彰宏著より。
失敗するとついついそれを人には隠したくなるものだ。ところが、それを話せば人は笑ってくれるようだ。自分のことでなければ、人の失敗は面白いのだ。
人にカッコよく見せようとすると、笑えなくなるという。誰でも、真面目な人ほど、失敗すればかわいく見えたりする。失敗もなく完璧であれば、まったく笑えないものだ。
自分のことでも、客観視すれば笑えるということだった。自分の失敗は恥ずかしいものだが、それをネタだと思えば笑えるのかもしれないな。

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笑いのない会議で、いいアイデアは出ない。
「だからあの人に運が味方する」中谷彰宏著より。
なるほど、それは言えそうだと思った次第。結局その場の雰囲気が硬くなっていれば、頭も当然固まっていることだろう。
笑いがある空気から脳が活性化して、いいアイデアも生まれるらしい。できるだけリラックスできる方が、意見も活発化するだろう。
提案には、笑える案を混ぜておくというのもいい方法らしい。例えば、A案はオーソドックスなアイデア、B案は少しとんがったアイデア、Cはぶっ飛んだアイデアにするといいらしい。
そして、B案に収められればベストなのだろう。ぶっ飛んだ案とはムチャなアイデアのことだった。そんなムチャなことが考えられるかどうかがポイントのようだ。

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ムチャが成功を呼ぶ。
「だからあの人に運が味方する」中谷彰宏著より。
筆者が広告代理店に勤務している時、師匠の人より「明日までに300コピー考えてこい」と言われる毎日だったそうだ。それにしても、すごいノルマだと思える。
そして、中谷氏が考えたものには、ムチャなものもまぜてあったという。それは選んでもらうためのアイデアではなく、師匠を笑わせるためのネタだったのだ。
師匠は中谷氏にオーソドックスにまとめるなよ、といったそうだ。ついつい無難なものばかり考えてしまいがちだから、素晴らしい助言に思える。
大事なのはスピードと勢いだったのだ。自分で書きながら、「そんなアホな」と自分で笑えるものがいいらしい。
商品でも飛びぬけて高いものがあると、中間のものは安く感じられる。また、グルメで、1000円前後のなかに180円があったら、ちょっと怖いからやめておこうという気もなるらしい。それは普通の心理だろうな。
ここには、ぶっ飛んだものを考えていると、とんがったものはいくらでも考えられるともあった。つまりそれをマイルドにすればよかったのだ。

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人を笑わせる前に、自分を笑わせること。
「だからあの人に運が味方する」中谷彰宏著より。
独り言を言って、自分で笑ってしまうというのも面白い。感動も同じようなものだろう。人に感動してもらおうとすれば、まず自分が感動していなければ無理なはずだ。
写真なら、自分がまず面白いと思わなければ人は決して評価してくれないものだ。たまに、自分には大したことはないと思える被写体も、人には珍しいと思われるものもあったりするから、この意外性もまた面白い。
自分が作ったもので、人が面白いと感じてくれると、その人はセンスがあると思えて、その瞬間さえも忘れないものだ。
松本人志さんは、お客さんが笑う前に自分が先に笑ってしまっていることがある。また笑いながらしゃべっている時もある。こういうのもありだったのだ。

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「面白い人生」があるのではありません。どう面白く生きるかです。
「だからあの人に運が味方する」中谷彰宏著より。
これは、そのまま人生論になっているようだ。仕事も初めから面白いものはないだろう。今ある仕事を自分なりにどうすれば面白く感じられるかを見つけることが大事なのだろう。
このセンテンスは、「起こった時は、笑うことで区切る」という部分にあったものだ。怒ったままでは区切りがつかないものだ。その区切りには笑いがいいらしい。
だまされておめでたい人がいたとしても、それはその人にとってはハッピーなことで、また人生を楽しんでいるということでもあるらしい。笑いの力は魔法でもあるようだ。