君子豹変すべし。

君子豹変すべし。
「転んでもただでは起きるな!」安藤百福発明記念館編より。
これは経営者について述べられている部分にあったものだ。そして、たった二行で次のように述べられていた。
「少しでもよい方向がみつかれば、即刻変更したらよろしい。朝令暮改は恥ではない。柔軟さの証明である。」と。
そういえば、かつて鈴木敏文氏の著書に「朝令暮改の発想」というのがあったが、そこでも似たようなことが述べられていた。その本のサブタイトルは“仕事の壁を突破する95の直言”となっていた。
その本の「はじめに」の部分で私が赤線を引いていたのは次の表現だった。「チャンスをつかめるかどうかは、才能ではなく、ものの見方、仕事の取り組み方にかかっています。・・・」とあったところだった。
安藤氏も同様なことを言いたかったのだろう。かつては朝令暮改は決していい意味では使われなかったが、いまではそんな臨機応変が次へのチャンスにつながっているのだろう。
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協調は大事だが、競争することはもっと大事だ。
「転んでもただでは起きるな!」安藤百福発明記念館編より。
これは組織というものについて触れている部分にあったフレーズだった。仕事で成果を上げるためには、組織内では協調性も大事だろうが、それ以上にチャレンジ精神も大事なポイントだった。
ある意味ライバルを想定して、仕事に取り組むことで成果が期待できることも多い。陳腐な表現では切磋琢磨ということになるかもしれない。また自分が勝手にそれなりの目標を立てて取り組むことも必要だろう。
安藤氏はさらに、「競争とは知恵比べであり、知恵のある会社には自ずと人が集まる。落ち目になると人は去っていく」とも述べていた。厳しいがこれが現実なのだろう。
常に人から与えられたノルマだけを頼りに仕事をしてもつまらないものだ。人とは違った創造的な仕事ができれば、やりがいも違ってくる。競争を意識することで創意工夫も生まれる・・・と思うが。

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男は何か一つでもいいから「俺はこうなんだ!」というこだわりを持つべきだ。
「逃げない男の生き方」川北義則著より。
筆者の長年の経験では、そういうものを持っていると、不思議と自分に自信が持てるという。そうなら、実に簡単そうに思える。縁起をかついだり、占いを信じたりするのとも似ている。
それで常にうまくいくなら、その人にとってはそれがこだわりとなるのだろう。またうまくいくかどうかより、気分が落ち着くなら十分ともいえる。
筆者は意外にくだらないと思えることにもこだわっていた。それはタヌキと名の付くものは食べないということだった。代表はタヌキうどんやそばだろう。タヌキいや人間にだまされた気がするからだった。
天かす(揚げ玉)を入れただけで一丁前の料金をとるからだそうだ。かつてはそれがタダだったからだ。むしろそれなら、天ぷらそばを食べるという。
キツネそばなら、油揚げという立派な商品を入れたるから納得できるそうだ。なるほどとも思わせられる。なんだか食べ物にこだわってしまったようだが、私の場合はスパゲッティは進んで食べないというこだわりがあった。しかしピザなら時々食べている。だからどうということはないが。

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サラリーマン世界の常識はサラリーマンの世界でしか通用しない。
「逃げない男の生き方」川北義則著より。
要するに定年退職をしたら、もうサラリーマンではないということを自覚すべきだということだった。労働条件はかつてとは全く異なって当然だった。
大した責任もなく働かせてくれるなら、給料のことは安いなどとは言えない。むしろ自分なりのテーマを見つけて、それをはじめてみるというのも一つの考え方だった。
自分のやりたいことってなんだろう・・・それがすぐに見つかる人は有意義な時間を過ごせる人なのだろう。それは損得勘定からは生まれてこないものらしい。

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評価の基準というのは、現実を変えていく。
「頭が鋭くなる齋藤レッスン」齋藤孝著より。
やや抽象的なこのフレーズも、実例があるとわかりやすい。2012年にメッシ選手の所属するFCバルセロナが、ワールドカップで世界一になっていた。このチームは華麗なパス回しが特徴だった。
そこでは必ずしも体が大きい選手が有利というわけではなかったのだ。このチームには170センチを少し超える程度の選手が多かったという。すると世界中の少年クラブでは、FCバルセロナを手本に練習をするようになったという。
実際に結果を出すことができれば、従来の評価も変わってくるということだろう。アメリカのプロスポーツ界では、面白いことが条件らしい。つまり観客が集まらなければ、ビジネスにならないからだった。そこでルール改正も頻繁に行われるようだ。
プロバスケットでは、ゴールポスト下でのボールの奪い合いだけでは、シュートのバリエーションが少ないので、3ポイントシュートというルールを作っていたのだ。こんなルールがあるとゲームがより面白くなる。日々の仕事でも評価の基準を変えれば、今までとは違った結果も期待できるはずだが・・・

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豊かな思考は、人との会話で構築される。
「頭が鋭くなる齋藤レッスン」齋藤孝著より。
人と交流することで、頭を鋭くすることはできるという。会話するだけでもいいらしい。アイデアを交換しあい、考えを交換しあることで意味や価値が生み出されていくと述べている。
討論や議論は相手の意見を打ち負かすことではなかった。双方が納得して、ウィン・ウィンの関係になるというのが、本来の目的だった。
最近では「問題解決学習」というのが注目されているそうだ。あるテーマを設定し、どんな疑問がわくか、その疑問の解決にはどういうアプローチがあるかを考えさせる授業だという。
これはどうだろう?とアイデアを出させることがポイントでもあった。そこでは暗記力などより、想像力、創造力が必要とされるのだろう。いずれにしても、一人で考えるより、チームで考えた方が、いろいろなアイデアも浮かびやすいものだ。
一人で考えることも、人と話あうことも頭をクリエイティブな状態にするためには必要なことだったのだ。