頭脳労働と考えられている営為も、実は肉体的なものに支えられている

頭脳労働と考えられている営為も、実は肉体的なものに支えられている。
「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。
村上春樹は小説を書くことは肉体労働だと考えていた。だからこそ日々体を鍛えているようだ。実際日に十キロ走り、マラソンにもトライアスロンにも出場するほどだった。
持久力があれば頭を使う仕事にも生きてくるということだった。会社員生活でも当然ながら、最低限の体力がなければやっていけない。若い時ならある程度の残業もしなければならないだろう。
一つのことを長く継続していくためには、精神力と同時に体力もなければ無理だったのだ。健康を維持するためには、ちょっとしたことの積み重ねが大事だとも思える。
また村上氏は面白いことを言っていた。「真に不健康なものを扱うためには、人はできるだけ健康でなくてはならない」と。いかにも作家らしい表現だ。

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もっと書き続けられそうなところで、思い切って筆を置く。
「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。
これが、実は持続力をつけるコツらしい。どんなことも長く続けられなければそれなりの効果は期待できない。しかも大事なのは、リズムをつかむことだった。
村上春樹氏は黙々と時間をかけて距離を走るという。体が気持ちがいいと思えば、それを明日に持ち越すように心掛けているという。
小説を書く時も同じような考えだったのだ。継続することは、リズムを断ち切らないことも大事なようだ。それは長期的な仕事にとっては重要なことだった。
ついつい調子がいいとガンガン進みたくなってしまうものだが、設定目標に達したら、余力を残しておいたほうがいいらしい。そうすることで、翌日は集中状態に入りやすいという。これがコツだった。

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思いこみ感覚で自分自身を暗示にかける。
「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。
何かを始めて楽しく継続する秘訣は、こんなところにあると斉藤氏は考えていた。確かに楽しく感じられなければ、すぐに辞めたくなってしまうものだ。
もし仕事で、これって自分に向いているかもとと思えればしめたものだ。センスがあるかもしれないと思えば、それなりにうまく行きそうだ。
村上氏も、はじめ5キロのロードレースに出場したとき、おおくの人に混じって走ったところ「けっこう走れるじゃないか」と思ったという。その後距離を伸ばしていったという。
本当のマラソンの苦しさを知らなくても、継続する気になったようだ。勘違いの喜びの感覚があったからこそ続けられることも結果的にはいいのだろう。
仕事も何か自分なりに試してみて、自分なりに満足できる結果がでればそれでいのだろう。私自身そんな気持ちを持てたからこそ、会社での仕事もやってこられたと思っている。

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悔しい思いをしたらそのぶん自分を磨けばいい。
「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。
ここでの小タイトルは“不愉快な刺激の呑みこみ方”とあった。誰にでもさまざまな不愉快なことは起こるものだ。ストレスがたまることもある。
そんな時には村上氏は、いつもより長い距離を走ることで、自分を肉体的に消耗させるという。そうすることで、自分の肉体を少しだけ強化したことになると解釈していたのだ。
マイナス部分をプラスに転じる、なるほど面白い考え方だった。それがタイトルにあげたフレーズだった。
走るというかたちでのエネルギーの消費、発散だった。ストレスをうまく消化してしまうのだろう。斉藤新も負のエネルギーを自分のパワーにしてしまうというのは、いいアイデアだと述べていた。

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メンタリティに合ったことは続く。
「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。
これも村上氏のことについて述べられた部分にあったものだ。氏にとってのそれは、長距離走だった。こんな自分に合ったスポーツを持っていると気持ちも強く持てそうだ。
スポーツでなくても、それなりに体を動かすことはいいとも思える。単に頭で考えるより体を動かし汗を流すことですっきりすることも多い。
やらされていると思えば、決して長続きはしない。むしろ辛さがともなうだろう。自分に合うものを自分で見つけるしかなかった。
ここには「昨日の自分を、今日の自分が更新する」ともあった。奥が深い言葉だ。それをやっていることで自分が向上できると思えればそれが一番のようだ。