やると先に決めてから動く。
「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。
これは本多宗一郎のスタイルだった。ついつい勉強してから何か新しいことを始めようとするのではなかった。思い定めたら、それを現実にするためにがむしゃらに進むというやり方だったのだ。
切羽詰まった中で新しいものを開発していったのだ。本田は、絶体絶命に追い込まれたときに出る力が本当の力だと語っている。
また齋藤氏はやり手経営者の人を見ていると、休んでいても、頭の中がつねに「レディ(ready)
」の状態になっていることに気づくという。
だから人と同じものを見ても、それに対して即反応できるのだ。これはよくわかる。普段から関心がなければ、重要なことも見逃してしまうものだ。

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外の世界を完全にシャットアウトして、自分の世界にこもる。
「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。
小説家のスティーブン・キングは自分自身に決まり事を課して、それを守って習慣化することだという。具体的には十ページ二千語を一日の目安としていた。
そして、部屋のドアを閉じて、覚悟を決めるのだった。勉強もこのように集中してやると決めて実行すればいいのだろう。
ポイントは3つあった。1、まず場をつくる。2、外の世界を遮断してはまり込む。3、沈潜する。これを習慣化してしまうことだった。
齋藤氏の場合、外からの雑音を遮断するやり方として、喫茶店に行くという。電話も来客もない。必要な資料だけ持って喫茶店に行き、限られた時間で仕上げるということだった。人それぞれ集中できる場所を確保することが大事なのだ。


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友達の定義って、その人のために喜んで時間を使えるかどうか。
「言葉を育てる」米原万理対談集より。
田丸さんが語っていたことだった。すると米原さんは、「で、いっしょの時間が充実しているかどうか」とも言っている。
確かにそうだろう。しかし、実際、50代にはいると、親の介護や自分の体にもガタがきて、友達のために使う時間が減ってくるそうだ。
喜んで時間を使えるかどうかは、サービス業でも同じことだとも思えた次第。本当にその仕事が好きであれば、損得を考えずに、喜んでできるはずだろう。
仕事だから仕方なくやっているうちは、本当のサービスとは伝わらないかも知れない。


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創造的な力って記憶力と、すごく関係している。
「言葉を育てる」米原万理対談集より。
糸井重里さんとの対談で、米原さんが語った言葉だった。コピーライターは実にクリエイティブな仕事だが、そこでは記憶がかなり重要なポイントらしい。
最近は記憶力がすっかり落ちてしまった。人や物の名前が思い出せなくなってしまった。まず普段から辞書を引かないし、書くこともしなくなった。ほとんどがメールでやり取りをするだけだ。
かつては簡単だと思っていた計算も電卓を使っているうちに、文字を思い出せない。文字もすぐには出てこない。かつて脳がやっていた雑用を機械任せになってしまったせいだ。
米原さんは、情報処理とか計算力とかの筋肉を使うことで、創造力は花開くという。余計だと思ってそぎ落とすことで、キャベツかタマネギと一緒らしい。まんなかには、何もないということになる。

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