人に否定されたら、悔しい気持ちをパワーに変えてしまいましょう。

「野心のすすめ」林真理子著より。
彼女の体験から出たシンプルなフレーズだった。『ルンルン』はよく売れたものの、「嫌な女!」とたいへんな反感を買ったとも言う。叩かれたり意地悪く言われても、逆にそれが発奮材料にしていたのだ。
凹んでいるだけでなく、今に見ていろと思う打たれ強さを意識的に持つことも必要らしい。そして、林さんは具体的な目標として直木賞を取ることを第一の目標に掲げたのだ。
そして、4回目の候補で受賞していた。これは自身の野心と努力がうまく回った結果だと振り返っている。その後ももっといい作品を書いてみんなを黙らせようと、必死で書きまくるしかなかったそうだ。
ここでは、背伸びしないと成長できないときもある、と感じたそうだ。限度を設定すると、それ以上には成長できないとも感じていたのだ。なるほどと思える。

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妄想力は野心のバネにもなる。
「野心のすすめ」林真理子著より。
一般にたんに妄想などというと、そんなの妄想に過ぎないなどというあまりいい意味ではない言葉を思い出す。
そもそも妄想力などという言葉自体、聞いたことはない。彼女の造語だろう。説明によれば、それは想像力よりもさらに自分勝手で、自由な力と考えていた。
つまり、現実とは途轍もなく飛躍した夢物語を脳内で展開させてみることだそうだ。やや分かりかけてきた。この妄想は自分を引きあげてくれる力にもなるらしい。
作家にはこれは必要なことなのだろう。自分の人生のストーリーを紡ぎだせればいいようだ。勝手になんでもいいように解釈してしまえれば、苦しさも楽しさに変えられそうだ。

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人生に手を抜いている人は、他人に嫉妬することさえできないんです。
「野心のすすめ」林真理子著より。
実に深い言葉に出くわしたが、またなるほどと思えた次第だ。確かに自分が何の努力もしていないのに、人の生活を見てうらやましがるのは軽率だとも言えそうだ。
成功した人を見ても、自分なりに努力をしていれば、きっと見方も違ってくるのかもしれない。
頑張っている人だけが抱くことができる「健全な嫉妬心」は悪いことではないと、筆者は語っている。いい意味でそれはライバル心で切磋琢磨できるということにつながりそうだ。
むしろ、それは宝物で、自分が努力してきたことへのご褒美だと捉えていた。どんな理由でも前向きな自分になれることは得したことなのだろう。

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野心を持つためのすぐに役立つテクニック3カ条。
「野心のすすめ」林真理子著より。
なんだかちょっと気になる部分だった。ここに書かれている事柄を簡単にまとめてみよう。1、時間は二倍に使う。・・・隙間の時間に一つのことだけそするのではなく、複合して使うということだった。乗り物に乗る時は必ず本を持っていくというようなことだった。それで知識が増えれば得したことになる。
2、まずはぐっすり眠ってから考える。・・・林さんは、嫌なことを引きずらない能力は、絶対に運も強くすると考えていた。勝手に、何かいいことに出会えそうだと思ってしまえばいいのだろう。
3、運の強い、楽しい友人たちと付き合う。・・・運は友人に引きずられるものだと考えていた。明るく、よく食べ、声も大きいというのが、運の強い人だという。それは逆を考えれば、想像できる。ダメな人はなんでも消極的だということだろう。笑う門にはやはり福は来そうだな。