バカなことは普通の人にはできない。やりたくてもできない。

「笑わせる技術」中島孝志著より。
確かにそう言われれば、普通の人は普通のことしかできないものだ。でも、それでは人に印象を残すことはできないだろう。
それなりに人と違ったことができなければ、人以上にななれないものだ。つまり、バカなことイコール人と違うことと考えればわかりやすい。
ここには「ウケるツボ」の七カ条があったので、簡単に抜粋してみたい。1、知ったかぶりをするな!2、自分の失敗を笑ってしまえ。3、体験談を増やせ。4、不意打ちを心がけよ。5、短く、コンパクトに、密度濃く!6、デフォルメして話せ!7、間を活かしリズミカルに話せ!以上だった。
その中でも特に、自分の失敗を笑ってしまえ、というのがシンプルでわかりやすい。誰でも人の成功談より失敗談は聞いてみたいものだ。それで笑ってもらえれば、オイシイかも。

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おもしろい仕事は実は儲かるものだ。
「笑わせる技術」中島孝志著より。
おもしろいということは、仕事が苦にならないということにもつながっている。そうするとより自分の創意工夫を加えたくなってくるものだ。つまり知恵が出てくるとも言える。
それが嫌だと思って仕事をしていたら、なかなか工夫をしようとは思ったりはしない。自分が楽しいと思えばこそ、アイデアもわいてくる。
苦しんでやっているうちは、なかなかいい結果も期待できないし、継続も困難だろう。経験的にも、楽しんでやったときのほうがいい結果が出てきたものだ。
かつての吉本興業の常務の木村政雄さんは、、新卒社員に対して「儲けなければ生きていけない。おもしろくなければ生きていく資格がない」と言ったそうだ。

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自分で「カネ」を稼ぐということは、自由を手に入れることだった。
「この世でいちばん大事な「カネ」の話」西原理恵子著より。
これは筆者の実にストレートで、実感のこもったフレーズだった。実際子どもの頃から貧しい環境で苦労して育ってきたからこそ、こんなインパクトのある言葉が出てきたのだろう。
今成功して有名になっているが、この一冊を読むと、やはりハングリー精神があったからこそのど根性だと思えた次第だ。
必要な時にお金がなければ、苦労も多い。そんな経験が身にしみていたのだ。高校時代には理不尽な退学をさせられたというのは、一生残るはずだ。その後一人で上京している。
また好きな絵でもほめてもらえたこともなかったという。しかし、美大を目指して予備校にも通っていたのだ。根性で学び続けていた。
苦境に陥ってもめげないところがすごいと思える。やはりそれだけ苦労が体に染み込んでいたということかもしれない。カネを稼ぐまでにはまだまだ苦労が続く。

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自分の得意なものと、自分の限界点を知ること。
「この世でいちばん大事な「カネ」の話」西原理恵子著より。
(前日のつづき)
ここでの小タイトルは“最下位による、最下位からの戦い方”となっていた。こんなフレーズも一般的なだらだらとしている、生活からは思いつかないだろう。
絵を描いても、トップの人と比べても、その差の大きさに意味がないと考えたのだ。目標はむしろ、東京で絵を描いて食べていくことだと気がついたのだ。
それなら、最下位の自分でも使ってくれるところを探すべきだと悟ったらしい。そこから何かが開けると思ったのだ。
できないことをいくら頑張ってもしょうがないということだった。自分の生きる道は別だと割り切ることも必要なのだろう。やりたいのはゲージュツではなく、絵を描くことを仕事にしたいだけだったのだ。
そして、数えきれないほどの出版社を回ったと述懐している。それも若くて勢いがあったからこそできたことなのだろう。

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仕事っていうのは、・・・自分の居場所をつくっていくとこでもあると思う。
「この世でいちばん大事な「カネ」の話」西原理恵子著より。
この「・・・」の部分には「そうやって壁にぶつかりながらも、出会った人たちの力を借りて」という言葉が入っていた。
絵の場合はいくらうまく描けても個性がなければ意味がない。「苦労の末、イラストを描く仕事にはありつけたものの、そんなに多く稼げたわけでもなかった。
そこで考えたのは、「人と違うことをやらなくちゃお金にならない」ということだった。ひと言でいえば「商品の差別化」だった。
個性をアピールするため、挿絵にツッコミを入れてみたら好評だったようだ。やはり自分が自主的にやったことで誉められるのは嬉しいものだ。
そこで自分にとって大事なのは、天賦の才能よりもむしろサービス精神だと思ったそうだ。もし、自分にしっくりしない世界だったら、自分でつくってしまえばいいともいう。実に力強い言葉でもある。それがタオトルにあげたフレーズにつながるのだろう。
この最後のページには「好きなことでお金かせいで、好きなごはん毎日たべる」というセリフと同時に1ページ全体にイラストが描かれていた。実にこの気持ちがよく表れた絵だった。