「人は傷つくことで成長していく」

「日本人は、こうすれば自信がもてる」齋藤孝著より。
「人は傷つくことで成長していく」
上記のフレーズのあとには「先生の役割は、傷をつけることだ」と続いていた。これは、心理学者の河合隼雄さんの言葉だった。
たとえば友人や家族、会社の上司に言われたひと言で、ひどく落ち込む人がいるようだ。私は今すぐには思い出せないが、きっとそんな時もあったかもしれない。
そんな時は嫌な気分になるのは当然かもしれない。しかし、人の客観的な指摘や評価を聞くことは、成長するためには大事なことらしい。
ただやさしい環境にばかりいては、自信をつくることにはつながらない。まずは現実を受け入れなければ、何も始まらないと齋藤氏は指摘していた。自分を変えることで自信もつくという。

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自分の実力意外のものが応援してくれている感覚が生まれる。
「日本人は、こうすれば自信がもてる」齋藤孝著より。
たとえば、おみくじ、血液型、星占いなどで、否定的なことは無視をして、肯定材料だけを受け入れていけばいいのだという。
ここでの、小タイトルは“どんな「つながり」も「力」にできる”となっていた。たとえ、こじつけでも、いいように解釈してしまえば、それさえも力になりうるということだった。
自分がつながっているもの、自分を支えてくれているものを思い出してみるといいようだ。
そうすると、それに自分が後押しされている感覚になるという。
斉藤氏も子どもの頃に、手相を見てもらって、きっと大物になるよと言われたそうだ。ある意味暗示が継続していたとも言えそうだ。もし英雄との共通点があれば、そんなものさえも見方にすることができるらしい。
自分の都合よく考えるのが勝ちかな。自信を持つためには、どんなつながりも「力」にしてしまおうというやや強引な考えもいいのかもしれない。

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チャンスに乗る。
「日本人は、こうすれば自信がもてる」齋藤孝著より。
これはそのまま、もの部分の小タイトルだった。まず、例としてあげられているのが、高橋是清だった。この政治家は波乱万丈の人生を送ったが、楽観的な気質のために運が開けたようだ。
なにか不幸なことが降りかかるたびに、奇跡的に乗り越えてきたという。だから周囲の大人からは「運のよい子だ」と言われ続けたようだ。そして自身でも、運がいいと思い込んだという。
ある意味思い込みが継続すると、何か苦境に陥っても努力すればなんとかなるとも思えたようだ。そう思えばこそ頑張れたのだった。
別の例では松下幸之助は入社面接では「あんさんは運がよろしいですか?」と尋ねて、いいといった人だけ採用したそうだ。運がいいから大丈夫と言う前向きな姿を求めていたのだ。
また、齋藤氏は、自分の「運」に気づけるかどうかを見ていたのかもしれないともいう。運が巡ってきたときに、それに乗り遅れないことも自信になるようだ。チャンスはそのときに掴まねばならないのだ。