システムづくりの快楽は、コンテンツを知る快楽にまさる。

「王様の勉強法」荒俣宏中谷彰宏著より。
これは荒俣氏の発言だった。経営者として成功する人は、まったく別のビジネスモデル、新しいビジネスのノウハウをつくってしまう人だった。
誰もができることではないからこそ、成功した人はすごいのだろう。身近なことでは、ブログでもホームページでも、自分なりのパターンを作れたら嬉しいものだ。
質問に答えるより、その質問をつくるほうが難しい。しかし、それなりにやりがいもあるだろう。作成できるということは当然ながら答えも分かっているということだ。
数学でいえば、公式をつくってしまう快楽に比べれば、中身を知ること自体は面白くないという。ビジネスなら、どうやったら売れるかのノウハウを考えられたら成功するということになるのだろう。

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全作品未完成のつもりでいる・・・
「王様の勉強法」荒俣宏中谷彰宏著より。
中谷氏は毎週のように単行本を書いているという。そして、その都度完成だとは思っていないようだ。
100%で出し切ると思ったら、永遠に本は書けないと言う。直したくても直さないで、次の本で書こうと思っているようだ。
つまり瞬間主義で、一生懸命やっているらしい。全部試作品のつもりで書いているのだ。これもすごいと思える。
仕事もどこまでやったら十分だとは判断できないことも多い。たとえ納品して代金を回収したとしても、その後が続かなくてはストップしてしまう。
荒俣氏は、3,4年前に書いたものと、今書いたものは違う結論になるとも言っている。人間はいつも同じ気持ちでいるとは限らないからだった。

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量をこなして、ボツに対する免疫をつくる。
「王様の勉強法」荒俣宏中谷彰宏著より。
ここでの小タイトルは” ボツ力(りょく)”だった。これは実にユニークで面白い考え方だった。つまり何度ダメ出しをされてもへこたれない根性をつくるとも言えそうだ。
構成作家はものすごい量を書くらしい。そして、量のトレーニングをしている放送作家は、ボツに対しての抵抗力、免疫があるようだ。
中谷氏は広告の世界でボツ力を鍛えられたという。つまり1本のコピーをつくるのに1000本書かされたからだった。スポンサー、クライアントが決める際には999本はボツになるので、そんなものかと考えていたそうだ。
コピーをつくる時は、ストライクを狙ってもしかたないようだ。だいたいキャッチャーのいる方向へアバウトに投げればいいらいし。
とは言っても、とてつもない数を投げるのは大変な努力を要するはずだ。それに耐えるにはボツ力を鍛えるしかなのだろうな。