あなたが感動していないのに相手を感動させることはできない。

「あたなを成功に導く表情力」中谷彰宏著より。
この本のサブタイトルには“魅力を磨く47の具体例”とあった。つまり表情力次第で魅力も生まれてくるという意味だった。またこの本の帯には“コミュニケーションは表情と表情のキャッチボールだ”ともあった。実にわかりやすいコピーともなっている。
そもそも普段からほとんど表情力など意識したことはなかった。自分のことは分からなくても、人の表情の印象は後あとまで残っているものだ。それによって感じがよかったり悪かったりもする。
筆者は簡単に「表情力というのは感動力のこと」と語っている。そして、相手を感動させるためには、まず自分が感動することでもあった。面白い話も同様だろう。自分が先に面白がらなければ、人だって面白いとは思わない。
モノを売る時も、まず自分が本当にいいものだと思わなければ、売れるはずはない。自分がいいと思わないのに、人はいいとは思わないだろう。人は理屈で説得されるのではなく、表情で説得されるようだ。
どうせなら、本当にその商品について好きで知っている人から買いたいものだ。その方が買う立場なら絶対嬉しい気もする。売るものに対して十分な自信がない人からは買いたいとは思わない。

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厳しい言葉も表情力でやわらげると、素直に聞くことができる。
「あたなを成功に導く表情力」中谷彰宏著より。
ここでのタイトルは「気持ちは、言葉ではなく、表情に出る」とあった。なるほどそうだと思った次第。いくら言葉では満足とはいっても、表情がそれに伴っていなければまだ十分ではないこともうかがえる。
大事なのは言葉よりむしろ表情だったのだ。逆にもし厳しいことを言わねばならないときには、表情がやわらいでいれば、素直に聞いてもらえるようだ。たしかに、かたい表情のままだと聞く気にもならない。
ビートたけしさんやテリー伊藤さんが毒舌を言う時も、表情がやわらかいという。毒舌が感じ悪く聞こえるのは、言葉のきつさより表情のかたさだった。
そういえば、メールだと表情がないから、ちょっときついことでもかなりきつく伝わってしまうかもしれない。だから、絵文字(^v^)やカッコ(笑)などがあるとほっとすることもあるな。ここでの結論は「気持ちを、言葉ではなく、表情で伝えよう」だった。

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書いた時の表情で、文章が変わってくる。
「あたなを成功に導く表情力」中谷彰宏著より。
ここでのタイトルは「手紙やメールでは、書いた人の表情が伝わる」とあった。なるほど、そう感じることもある。なんだか形式的な面白味のないメールの文章もある。それは単に報告として書いているだけにも思える。
言葉そのものより、そういう表情でそれを言うかのほうが大切だったのだ。メールを受けてこの人は楽しそうな表情で書いているなと感じることも伝わるものだ。そんな時は読んでも楽しいものだ。
カラオケを例に出していた。音階は正しくて満点かもしれないが、表情がない人が歌うと聞いていても楽しいとは思えない。ただうまく歌っているだけでは感動はしない。歌手の表情が声の表情になるという。
企画書などの事務的なものでさえ、それを書いた時の表情が伝わるという。ちょっと意外なことだが、義務的に書いたものと、熱意があって書いたものでは、まったく異なる印象で伝わるとのことだった。

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