人生のシズル・カットを見つけよう。

佐藤可士和の新しいルールづくり」佐藤可士和齋藤孝著より。
そもそもシズルとはどんなものかよく知らない人が多いだろう。聞き手の齋藤氏も聞いたことがなかったようだ。佐藤氏によれば、焼き肉を焼いている時に「ジュージュー」という音がするが、そのことだという説明だった。
かつて私も30年以上前に、会社の研修で聞いた言葉だったが、同じような説明を受けたことがあった。広告の世界では、“人の感覚を直接的に刺激する瑞々しい表現”をそう呼ぶとのことだった。
佐藤氏は例として、爽快感があるシチュエーションでビールを飲んで、シュワーッと泡がたつあの映像だという。実にわかりやすい。すると飲みたくなる。それがシズルカットだった。
私もこのシズル・カットという言葉はここで初めて目にした表現だが、面白い。これは最高の瞬間をビジュアライズすることだった。そこで人生のシズル・カットとは、自分が一番魅力的に見えるビジュアル・イメージのことのようだ。
齋藤氏は、自分なら「喫茶店で原稿を書く齋藤孝」かな、と答えていた。というのも、氏は喫茶店でしか仕事ができないというのがその理由だった。そこで「論語」を丸々一冊訳したというから驚きだ。
そんなシーンがすぐに思い浮かぶというのもすごいことだとも思える。もし、自分が「人生のシズル・カット」はどんな時かと言われても、なかなか思いつかない・・・な。

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アオディアより「見立て」のほうが優れた概念なのかもしれない・・・
佐藤可士和の新しいルールづくり」佐藤可士和齋藤孝著より。
仕事でも何でも「アイディアを出せ」と言われても、そうそうすぐには出てこないものだ。そこで、むしろ「何かに見立ててみよう」と考えれば、楽しい感じもしてくるようだ。
佐藤氏は、アイディアは見立てだと考えたほうがいいというアドバイスだった。実際に普段からそんなことを生活に取り入れていたのが、佐藤氏だった。
そのモノは意外にもコーヒーカップで、それは江戸時代に使われていたそば猪口だったからだ。アンティークのそば猪口は飲みもの用ではないが、見立てて使えていたのだ。
本来の用途ではないものを見立てるというのは、意識しないでも普段の生活でもやっているかもしれないが、それを意識して見つけるというのは実にクリエイティブにも思えた次第。
つまりアイディア力があるからこそ、見立てられるとも言えそうだ。こんな概念は、佐藤氏の仕事では必殺技なようだ。

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物事は自分で決めるからこそやる気が出てくる。
「継続は、だれも裏切らない」内藤誼人著より。
意外に単純なことだが、人から「ああしろ」「こうしろ」などと指図をされると、やる気を失ってしまうことが多い。同じことでも、自あ分で決めたことならそれなりにモチベーションも保てるものだ。
人から言われる前に、スタートしたものはストレスもそれほど感じない。また創意工夫もできる。健康維持のためにちょっとした運動をしようと考えて、とりあえず、散歩から始めることもあるだろう。
事実私も、何か定期的な運動をしなければと思って、朝のウォーキングをやっている。これももし人に話せば、そんなものでは足りないと言われるかもしれない。
しかし、自分で考えてスタートしたものは、ストレスもなく意外に継続できているものだ。わざわざウォーキングの時間を作って歩くのではなく、朝の通勤バスを徒歩に変えただけのものだった。
はじめは無理だと思っていたものが、可能だとなると面白くもなる。しかも、ちょっとした記録をつけ始めると、より継続も興味がわいてきたのだ。今のところ6カ月目だが、まあ飽きるまでどれくらいかわからないが、何もやらないよりましかも。

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自分なりの「行動記録」をとれ。
「継続は、だれも裏切らない」内藤誼人著より。
(前日のつづき)
自分なりにやることを決めたら、それをどれだけやったかを記録をとるようにすると良い、というアドバイスがあった。そうすることで、よりやる気が高まるからでもあった。
実にこれは納得できることだと思った次第。前日も最後にちょっと触れたが、ウォーキングを始めた時は、何も記録はつけていなかった。そのうち、自宅を出てから最寄り駅前までの所要時間と歩数を記録することにしたのだ。用意したのは万歩計とストップウォッチのみ。
駅のホームに立った時点のものを記録しておくことにしたのだ。ケータイにメモるだけだから簡単なことだ。すぐに電車が入ってくる時は、時どき記録するのを忘れたしまうこともあるが。
いずれにしても、一日が終わった時点での歩数は、部屋のドアの壁に貼ってある記録表に簡単に書いている。3000歩を1キロとして、何キロ歩いたかを新幹線の駅でどれくらい進んだか○で消し込んでいる。
単に数字を記録するのと違って、どんどん前に進んでいるのもビジュアル化してあるので、歩いた距離がわかりやすい。日付をつけるだけなので、記録といっても5秒程度で記入できるものだ。シンプル・イズ・ベスト!
もしこれを人から言われたら、きっとやらないだろう。自分が考えて、最もラクだと思えるからこそ継続できている。今のところ、真夏を乗り越えられるかどうかはわからないが・・・