「芸術の力で、山をいくつも乗り越えてきた」

朝日新聞2013年1月26日付け、土曜版(フロントランナー)より。
前衛芸術家の草間彌生さんの特集記事で目にしたフレーズで、彼女自身のことだった。83歳になってもまだまだ忙しく仕事をこなしている。描き続けるのは「心の病の克服」があったのだ。
子供の頃から水玉の幻覚で苦しんだのだった。絵を描くことで孤独を紛らわしてきたと述懐している。忙しくて大変だが、命がけで描いている。病院でも描いていた。エネルギーはいくらでも生まれてくる友語る。
しかも、アイデアは描いているうちに、ジャンジャン出てくるというから驚かされる。それらは下絵もなしで、直したことも、失敗したこともないのだった。私も画廊や画集で何度か作品を拝見したが、迫力があって圧倒される。
すでに日本でも世界でも認められている芸術家だが、永遠に描きたいとも語る。芸術で築き上げた世界に、この年になって自信が出てきた、しかもこれからが本当の草間彌生の世界だと語っている。

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「おしゃべり力は」、実は社会共有の財産・・・
朝日新聞2013年1月26日付け、土曜版より。
これはフリーライターの金子由紀子さんのコラム「お金のミカタ」にあったものだった。おしゃべりとお金がどういう関係があるのかわからないが、中ほどに“おしゃべりは永遠にタダ”、“お金のかからないレジャー”とあったので、そういわれればそうかもしれないと思った次第。
もともとおしゃべりは女性のものだという意識がある。そのおしゃべりの中には、自治体の担当部署には見えづらい、地域にとって重要な問題が含まれていることがしばしばあるようだと、筆者は語っていた。
単なる雑談のなかにも意味のあることが含まれていれば、考えさせるだろう。おしゃべりは個人の生活をも豊かに潤すという。確かにコミュニケーションと考えれば、人間関係も円滑になるだろう。
男性に比べて女性はちょっとしたネタもふくらませて能力は高いと思われる。しかし、中にはおしゃべりがうまい男性もいる。筆者はそんなおしゃべり力の高い男性は、知的でユーモアにあふれ、魅力的だという。(口下手な私にはとうてい無理だ・・・)
おしゃべりのスタートはまず、「あいさつ+一言」から始めるといいとアドバイスしている。「おはようございます。+寒いですね」でいいようだ。そのあとのネタが問題かな・・・

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人間の付き合いというのは、「腹六分」がちょうどいい。
朝日新聞2013年1月26日付け、土曜版より。
たまたまこの日の土曜版には興味深い記事がいくつも目についた。これは「悩みのるつぼ」という人生相談のコーナーで美輪明宏さんが、相談に答える形で語っていたことだった。
その相談とは18歳の男子学生が、人との友好関係が維持できないという悩みだった。長く親しい友人関係を保つのが不得意らしい。それに対して美輪さんは、逆にあまりべったりとした人間関係でないほうが長続きするものだというニュアンスで答えている。
親友なんて一人できればいい方だともいう。離れていく人は、ニセ者だから惜しむ必要はないという。仲よしでもつかず離れず、というのが大人の関係らしい。
相談者には次のようなアドバイスもしていた。ほほ笑みのない人に近づく人は少ない。いつもニコニコしている人を嫌いな人はいないという。実にシンプルだが忘れがちがことでもありそうだ。さらに口べたなら聞き上手になれば、そのほうが信用されるようだ。
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新年のチャレンジで思い浮かぶのが日記。
朝日新聞2013年1月26日付け、土曜版より。
そういえば、学生の頃、新年になると今年こそ何かをやろうと決めたものだったが、春になるとそれが何だったのかさえ思い出せないことばかりだった。
日記も“今年こそは・・・”と思って書き始めたことは何度かあった。しかし、数か月か、数年でやめてしまったものだった。またたとえ書いても読み返すほどのものではなく、それも億劫だった。
ここには「日記をつけていますか?」というアンケートと記事があった。それによると、「はい」が41%で「いいえ」が59%だった。回答者は2957人だったが、意外にも多くて驚かされた。
実際に自分の職場や知人たちで日記をつけている人はほどんどいないからだ。「はい」と答えたうちで、60%の人が10年以上継続しているという。これもすごい。
その日記を何につけているかのアンケートもあった。一位は日記帳ではなかった。スケジュール帳や手帳だった。やはり身近なものが書きやすいのだろう。
最近ではブログやツイッターフェイスブックなどで日記のようなものを書いている人が増えているのかもしれない。まあ、自分が最も書きやすいものに書けば何でもいいのだろう。