習慣とは、頭ではなく身体でつけるもの・・・

「仕事は頭でするな、身体でせよ」久恒啓一著より。
この本のテーマのようなフレーズだった。たとえば、毎日じっくりと1時間考える習慣を持つようにしようと考えても、それを実行するのは難しい。
むしろ、なにかを考えるよりブログを開設して書き続けるほうが簡単に思える。手を動かすという行為がある方が続けやすい。そのついでに頭も動くということになるらしい。
書くためにはある程度考えなければならない。それが習慣となればいいということだった。それで進歩するかどうかは、人それぞれだろうが。
まあ、振り返れば、数年間も書き続ければかなりの時間考えることに費やしていることもわかる。もし、ブログを始めなかったら、(自分の場合)本も読まなかったと思われる。
筆者はこのトピックの中で、「ブログは現代人のための、身体を使って頭も動かす道具かもしれない」と語っていた。このブログが“道具”という発想が新鮮にも思えた次第。
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人間は、身体が動くことによって頭も回る構造になっている。
「仕事は頭でするな、身体でせよ」久恒啓一著より。
これも、前日のフレーズの内容と似ているが、気になった。「難しい仕事は、考えただけじゃわからない」ということは、久恒氏が師匠に言われた言葉だった。
つまり、現場を見たり、動くことでアイデアは出てくるということのようだ。普段から脳を刺激するような行動習慣を身につけておくというのがポイントだった。
たとえば、散歩もその習慣ともいえた。足を動かし、外気に触れ、違う景色を目に入れることで脳に刺激を与えられる。季節を身体でしっかりと感じられるのも、散歩の時だ。
先日、地元の川沿いのサイクリングロードを散歩していたら、すれ違った数人に挨拶をされたが、実に気持ちがすがすがしかったものだ。
会釈っていうのも、簡単そうで難しいとも思える。やはり慣れた人は、笑顔がいいものだ。また、散歩の途中で草花や、木の実を目にすると新鮮な気分にもなれる。そんな時にも頭が動いているのだろう。
別に散歩に限らず、入浴中や乗り物に乗ってゆられている時にも、新しい発想が思い浮かぶことがある。きっとじっとしていたら思いつかないこともいいのだろうな・・・

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物語に試練がないと感動もしない。
『「仕事ごころ」にスイッチを!』小阪祐司著より。
ここでのトピックのタイトルは“普通の人をヒーローに変えるメカニズムの存在”とかなり印象的なものだった。そこで、いくつかそのヒントが書かれていた。かつてのNHKの番組「プロジェクトX」を引き合いに出している。
1、普通の人々の物語である。2、不可能と思われていたことに挑戦する。3、数多くの困難がある。4、しかし最後にはやり遂げる。
映画でも小説でも、人は試練に打ち勝つ物語が好きだったのだ。元々才能がある人が、当たり前に成功したものは面白くも感じられない。
やはりとてつもなく、困難だと思われたことに勇気を出して立ち向かうというところがスタートになっているのだろう。一般の仕事でも、難しいと思われたことをやり遂げればそれなりにやりがいを感じられるものだ。
小さなことかもしれないが、ほとんど他の人がやっていないようなサービスができれば、お客さんは感動してくれるものだ。やはりマニュアルの範囲内で収まっているうちは、感動はないかもしれないな。

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「自分打ち上げ」をやっているか。
『「仕事ごころ」にスイッチを!』小阪祐司著より。
実におもしろい表現だと思った次第。何かプロジェクトや大きな仕事が一区切りついた時には、自分で自分をねぎらうということもいいようだ。
苦労したプロジェクトの完成、イベントの成功、予算達成、展覧会、体育祭、卒業、家族の誰かが成し遂げたことなど、時どき一区切りということはあるものだ。
仕事がうまくいった時などは、自分へのご褒美というのもやっているかもしれない。細かな目標を立ててそれが達成できたときに、自分打ち上げをやるというのもいいようだ。
とはいっても、あまりに容易に達成できるような目標にしてしまうというのも、やる気がそがれる恐れもあるだろう。かけた時間、集中力、困難の度合いなどで打ち上げでの満足度も違ってくるに違いない。

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環境そのものが楽しいものになると、活性化します、脳が。
『「仕事ごころ」にスイッチを!』小阪祐司著より。
この最後の“脳が”という部分がポイントだった。つまり仕事ごころにスイッチを入れるヒントの一つは環境でもあったのだ。環境を「快」にすることで仕事もはかどるという意味合いだった。
簡単なのは、好きなものに囲まれて仕事をすることだった。小阪氏はよくプロジェクトメンバーに言っていたのは「家から好きな物を持ってきて、机の周りに置きましょう」だった。
会社でも楽しむ姿勢が大事なようだ。たとえば、自分が使いやすい文房具が引き出しの中に入っているだけでも仕事ははかどるものだ。
私の場合、使いやすい三角形の鉄でできたペーパーウェイト、カッターシート台、ありふれたカッター、ゲル状インキのボールペン、オリジナル一筆箋などがあると仕事がしやすい。
小阪氏の場合、馬の写真、ゴジラや怪獣、スターウォーズの人形などに囲まれて仕事をしているという。また、眺めているだけでニヤニヤしてくるような物を三つは持ってきて、自分の周辺に置きましょうとも提案している。
それができるような職場環境の人はどれほどいるだろうか。まあ、職場が無理なら自宅でやってもいいかもしれないが。いずれにしても脳が「快」を感じられるかどうかが、問題だった。