大坂では「あの人、けったいな人やで」がほめ言葉になる。

「ナニワ成功道」中谷彰宏著より。
関東ではあまりなじみのない言葉だが、いろいろな意味合いがあるらしい。ちょっと違う、あやしい、うさんくさい、異常などの意味まであるという。
それに対しては「普通」ということになるが、それはむしろみっともないことで、ダサい、カッコ悪いことでもあるようだ。「けったい」は目立つ個性、オリジナリティーがある、ユニーク性など主張される。
そして、大坂の人は「けったい」であるためにどうしなければならないかを常に考えているという。中谷氏自身も大坂人だからそうなのだろう。・
どうやったら、ウケるかを考えているというのは、かなりアドリブが聞かなければならないということでもあろう。また似たようなものに「アホ」があった。「あいつアホやな」は大坂ではほめ言葉だったのだ。その人に好意をもっているから出る言葉らしい。

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「禁止」という発想は、知恵を使わない発想です。
「ナニワ成功道」中谷彰宏著より。
大坂には「禁止」という発想がないというが、本当だろうかと疑ってしまう。電車内の携帯電話の使用は全校どこでも禁止なはずだが、大坂では「携帯電話はしゃあないやんか」と考えられているらしい。
ある意味まわりでしゃべっているほうが携帯電話よりうるさいから、携帯電話は迷惑にならないという発想のようだ。そういえば、長時間にわたって電車内でのうるさいおしゃべりが耳に入って迷惑だった経験は何度もある。
「〜してはいけません」というという考えがとおるのは、それを受け入れる姿勢があるからできるということだった。確かに「電車内での携帯電話の使用他のお客様のご迷惑になるからお控えください」というアナウンスがあるだけで、「禁止」とは言われていなかった。
すべてを禁止というのは東京の発想らしい。困った問題もなんとか、トラブルにならないようにやっていこうという知恵を働かせることも大事なことのように思えてくる。

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大阪人は、アポなしが礼儀。
「ナニワ成功道」中谷彰宏著より。
大坂ではアポなしが当たり前になっているという。むしろアポをとるほうが、礼儀に反するらしい。というのも、相手の時間に制限を与えるからというのが理由だった。
アポなしでいいところもあれば、不都合なところもあるだろう。もしこちらの都合をまったく考えずに訪問されても困ることはあるに違いない。場合によってはアポがある方が心構えができる。
大坂ではいきなりやってきて、不在でも、涼しい顔で「また来ます」と言って帰っていくようだ。ポイントはアポがあるかないかより、相手に精神的負担をかけずに爽やかに帰ることができるかだった。
習慣の違いかもしれないが、ナニワだからこそうまくいくこともあるのだろう。ムダがあるかもしれないが、そのムダがあるからこそチャンスがつかめるというのもよく理解できる。