年下だろうと誰だってヨイショする・・・

「声に出して笑える日本語」立川談四楼著より。
ヨイショの達人というのがいるらしい。それは古今亭志ん駒師匠のことだと筆者はいう。カミさんにも子供にもヨイショするという。というのも、カミさんや子供の機嫌がいいと家の中が明るくなるというのが理由だった。
なるほど、そうかもしれないが、今までそんなこと考えたこともなかった。改めて気づかされる。ヨイショする対象が年上なら理解できるが、年下までとは考えられなかった。実際にそれをやれるのはやはり達人だろう。
ある日、談四楼氏は志ん駒師匠に、ヨイショの対象が年下ばかりでやりにくくないかと、聞いたときの答えが上記フレーズだった。しかも、「一歩外へ出ると、もう街を歩いている人のすべてが客に見えてしょうねえ」とまで語っていたのだ。
実に驚くべきヨイショの達人だと思わせられる。さらに、この師匠の座右の銘は「される身になってヨイショはていねいに」だという。ていねいとはどれほどのものだろうか・・・。相手がそれを聞いて気持ちが良くならなければ本物とは言えないのだろうなぁ。

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