ヒットするかどうかは、やっている人が本当に好きかどうかの差で決ま

「なぜあの人は楽しみながら儲かるのか」中谷彰宏著より。
まずこの本のタイトルにひかれて手にした一冊だった。この本の初版は2003年だといういうから、かなりの年数が経っていた。
ここには“儲かるのか”、とあったが別に商売には限らないような内容だったので興味がわいた次第。楽しく仕事を進めそれなりの成果をあげるためには、というふうに広く考えたからだった。
今のマーケティングでは、マニアから始まったものがマスにつながっていくことが多いようだ。時にはオタクという言葉とほとんどイコールになっているが、それだけ好き嫌いがはっきりしてきたということでもあろう。
たとえば洋楽が好きだとはいってもその中身は細かく分類されている。マニアは狭く深い世界に詳しくそれを楽しんでいる。今はそんな深い世界がマスへとつながってきていた。
これからの仕事はマニアの発想から、マスへとつなげていけるかどうかの勝負かもしれない。本当に面白いことあるいは楽しみ方はマニア(=オタク)のほうがよく知っているに違いないからだ。

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「ここにしかない」「この人なら」というモノが、唯一勝つ。
「なぜあの人は楽しみながら儲かるのか」中谷彰宏著より。
単にちょっとした比較だけで勝っていても、それは長続きするものではないだろう。あそこよりまだまし、という程度のものでは絶対的な強さとは言えそうもない。
むしろ「比較」ではなく「差別化」されるような強みを持っていることのほうが大事なようだ。つまりそれは、「ここにしかないもの」や「この人だけしかできないもの」があるかどうかだった。
ここに面白いたとえがあった。それは宗教だ。あっちよりこっちの宗教のほうがお布施が安いから信じよう、というようなことは絶対にないからだ。そこにはその人にとって絶対信じたい何かがあるからお布施も進んで出せるのだろう。
人と比較できないものになることがポイントのようだ。そんなサービスは彼しかできないとなれば、きっと固定客はついてくると思える。オンリーワンの技を身につけられれば仕事も楽しいに違いない。

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自分の仕事をエンターテイメントビジネスに変えよう。
「なぜあの人は楽しみながら儲かるのか」中谷彰宏著より。
まさにこのフレーズこそ、この本でのメインのテーマではないだろうか。楽しみながら儲かるかどうかの前に、自分の仕事でどれだけ相手を楽しませることができるかどうかだった。
ここでの小タイトルは“ブライダルビジネスは、飲食業ではなく、エンターテイメント業だ”とあった。今後は一度にたくさんの飲食代で儲かるというだけの発想では無理なようだ。
ホテルでの宴会場も単に客単価の飲食だけでなく、価値観をエンターテイメントに反転させるところが勝ち組になっていくという。つまりどれだけお客さんが楽しめる披露宴ソフトが備わっているかでもあるのだろう。
ここではたまたまブライダルビジネスを例に挙げていたが、それには限らないだろう。営業ならすべて、売上げの前に、どれだけ相手をエンターテインでき印象付けられるかがポイントだとも思える。

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「面倒くさい仕事」を楽しめることを、「好き」という。
「なぜあの人は楽しみながら儲かるのか」中谷彰宏著より。
好きな趣味のことなら、どんなことも面倒くさいとは思わないもの。しかも好きなことをやっている間は、疲れも感じないし、時間が過ぎるもの早い。
それと同じように、仕事も楽しんでやっていればスムースに運ぶことも多い。しばしば「らく」な仕事のほうが楽しいと勘違いしてしまうこともある。
「楽」は楽しいとも楽(らく)とも読めるがその差は大きい。ラクな仕事だけしていれば楽しいかといえばそうとも言えそうもない。やりがいもプライドも異なるだろう。
人から見れば面倒くさそうな仕事も、やっている本人にとっては意外に楽しんでいることも多い。それは好きでやっているから仕事も楽しめるということだろう。
仕事で夢中になれれば幸運だとも思える。また仕事を仕事とも思わずにできればベストなのだろうが。経験的にはそんな時はそれなりの成果も上がっているものだ。