一度、身につけた「決め球」は一生もの・・・

「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。
ここでの決め球とは、自分の勉強スタイルを確立するというような意味だった。この本のタイトルにある“ブレイクスルー”とは、たまに目にするが、行き詰まり状況を突破するという意味だという説明がされていた。
勉強は本来状況を打開してくれるものではあるが、それも自分にフィットしていなければ、ブレイクスルーは起きにくいようだ。大人になったら、なるべくストレスがないように効率的に学びたいものだ。
そもそも学生時代の勉強は義務感でやらされるようなものに感じられた。しかし、本来は未知のことに対する好奇心から自発的に湧き起こってくる欲求であるべきものだった。
興味がある勉強を継続するには、「自分にあったペース」「自分の好きな方法」で「追求していく」のがベストだと提案している。また身銭を切るということもポイントだった。

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何かにつけて「これにネーミングするとしたら?」と考えるようにする・・・
「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。
この本のサブタイトルには「ドラッカーから村上春樹まで」とあった。実際はオリジナル勉強術を確立した偉人たち16名について書かれている。そのトップバッターがドラッカーだった。
学びのヒントとして、やる気はあるが、成果を実感できない人向けのアドバイスがあった。それは「目標管理とネーミング思考術」だった。まず彼は期間を区切り「アクションプラン」に沿って計画的に勉強を継続していた。
しかもそれは、心の中で思うだけでなく、よく目にするところに書いておくことがポイントだった。さらに短期目標、長期目標をはっきりさせることも重要だった。
またドラッカーは多くの人があいまいなものとしていることに対して、名づけをする名人でもあった。よく知られているのが「マネジメント」「経営コンサルタント」「目標管理」「分権化」「民営化」「知識労働者」などだ。
筆者は、ネーミングを考えることは、概念を的確に把握するコツを身につける勉強になると述べていた。自分で考えたアイデアやネーミングは意外に忘れないものだ。とくに耳に心地よい語感のものは覚えやすいと思える。

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茶店という空間にいくことで、逆に諸々の雑事からドアを閉ざすことができる。
「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。
ここでは学びのヒントとして、「なにかと言い訳しがちなあなたに」とあった。勉強の結果が出にくい人の場合、勉強の仕方以前に、そのことに没頭するまでの時間で損をしていると指摘していた。
つまりすばやく集中に入ることが必要だったのだ。作家のスティーブン・キングは小説を書くときは、自分自身に決まりを課して、それを守って習慣化させることにしていた。勉強も同様にするといいようだ。
どんなことをしても一日の目標達成するまでは切り上げないという強い意志が必要だった。部屋のドアを閉じて外部と隔絶していたようだ。つまりこれが覚悟だろう。
外部の世界を完全にシャットアウトして、自分の世界にこもることができればいいのだが。これを集中に入るための装置と考えればいいのだろう。齋藤氏の場合、それは喫茶店でもあったのだ。
そこには部屋のように電話もない、来客もないから一人きりになれる。だから他の用事から自分を切り離すために、喫茶店にこもりにいくという。私もしばしば喫茶店で次の仕事の段取りを考えたりしているが、事務所にいるときよりはるかに効率的だ。

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心の支柱となるものを古典に求める・・・
「偉人たちのブレイクスルー勉強術」齋藤孝著より。