ところどころ「まるで不景気ではに」現象に出会わないだろうか。

「ワクワクするビジネスに不況はない」小阪祐司著より。
この本を読み進むうちに、何年か前にも一度購入して読んだ気がしてきた。(検索したら6年前の10月半ばだった)しかし、読んでみるとまた新たな気づきもあったので取り上げてみた次第。
この第一章は「市場はワクワクを待っている」となっていた。タイトルにあげたように、不況と言われているにもかかわらず、それを感じさせない現象があるものだ。
最近では発売されたばかりのスマートフォンiPhone4Sだった。予約も殺到し、発売初日から大混乱の様子がニュースとなっていた。やはりワクワクさせるものには人は敏感だということだろう。
時どき自分でも経験することだが、都内の有名レストランに家族で行こうとする場合、必ず予約しないければ入れないところがある。それだけ繁盛しているということだ。また街中でも行列のできる食堂はしばしば見かける。
売れないとはいっても、やはりいいものはしっかりと売れていることがわかる。ディズニーリゾートが閑散としているなどは聞いたことがない。そこには常にきっとワクワクするものがあるからだろうな。

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お客が欲しいものは「ワクワクする体験」であり、自分にとって価値ある<意味合い>・・・
「ワクワクするビジネスに不況はない」小阪祐司著より。
筆者は「売れないのは売ってないからだ」と太い大文字で強調していた。この場合の「売っていない」とは、売るための努力、工夫というようなニュアンスがある。
要するにお客さんがそれを買う理由が分からないから買わないということだった。たとえ、商品の説明はしっかりしていても、それは買う理由とはまったく異なる次元のものだろう。
それは自分にとって、はたして価値がある商品なのだろうか、というところが問題なのだ。たとえば、いくら高性能の車だと説明されたところで、お客はその理由で買いたいとは思わないかもしれない。
たとえば、人によっては「犬は乗せやすいか」「ぬかるみには行けるか」「自分の家族全員が快適だろうか」などまったく価値が異なるのだった。
売る側としては一つの商品から、どれだけ「意味合い」(価値)を創ることができるかが勝負に思える。これは想像力がなければならないことだろうな。

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彼はお客をエンターテインしている。
「ワクワクするビジネスに不況はない」小阪祐司著より。
どこにでも同じような価格で売られているものは多い。たとえば、米はどこの町にでも売られているが、ある米屋には、ファンレターが来るほど繁盛しているという。
ここに例として取りあげられていた米屋では、ニューズレター(会報のようなもの)を発行していた。そこには、その店の店長がテレビなどを見て感じたことが書かれているようだ。
これは普通のダイレクトメールと違って「セールの案内」などの売り込みは一切ないという。しかもそれを継続してお客さんに配るというもの努力がいるだろう。
せっかく会報を書くならといって、商品の売り込みもついでに一緒にしてしまいたいだろうが、それがないようだ。彼は米屋であるだけでなくある意味人を楽しませる「芸人」でもあったのだ。
これもまたある意味エンターテイメント・ビジネスということのようだ。この章のタイトルは「顧客をエンターテインせよ!」となっていた。これで実績があがればやりがいを実感することだろう。

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「ワクワクするビジネスに不況はない」小阪祐司著より。