クリエーター本人と作品世界の間にギャップがあるほどいいクリエイテ

「芸術脳」茂木健一郎著より。
リエーター本人と作品世界の間にギャップがあるほどいいクリエイテヴ・・・
これは松任谷由実さんとの対談のなかでのワンフレーズだった。茂木さんはユーミンの歌のファンでカラオケではよく歌うという。
さらに、彼女の作る歌に対して、失恋、嫉妬、心残りなどのような通常はネガティブな感情を甘美なものにしてしまう錬金術師だと感じていたのだ。
ネガティブな感情さえも聞いていると心地よいというのも面白い。ユーミンからすると、だからこそそのまま伝えたくないという気持ちがあるらしい。
そこで、茂木さんはギャップ理論というのを唱えているといって、上記のフレーズのように語っていた。そして、ユーミンの歌の世界には情念の世界とすごくモダンな洗練された世界が同居しているとも語っていた。
それに対して、ユーミン自身はその両方を持ってないと、いいものが作れない気がすると反応していた。つまり一人のなかにギャップや意外性があるとこともクリエーターとしては大切なことらしい。

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過去の自分を超えなきゃいけないって意識・・・
「芸術脳」茂木健一郎著より。
(前日のつづき)これもまた、松任谷由実さんとの対談のなかで茂木さんが語っていたフレーズだった。
オリジナルなものを創作する喜びはかなり大きくユーミンは快楽とまで表現していた。しかし、常に自分が過去に作ってきたものとは別のものを作らねばならなくなる。
つまり過去の自分の作品を超えなければという意識はかなり強いということになる。そこで、ユーミン高橋尚子さんの言葉を引用していた。それは「思い出との戦いです!」だった。
そしてこの言葉の印象が強かったらしく、「Blue Planet」という曲のには「思い出との戦い続けるの」という詞をいれたくらいだと語っていた。
リエーターは同じことの繰り返しは使えない。常に新しいことを発見していかねばならない。考えれば厳しい世界だとも思える。しかし本人はそれが快感だとも感じているのだった。

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嘘を本当にできる勢いってクリエーターにとって大切なこと・・・
「芸術脳」茂木健一郎著より。
(前日のつづき)
松任谷由実さんとの対談を終わったあとで、茂木さんが感じたことだった。というのも、歌に書かれた詞も実体験ではなく、シミュレーションして作っているという。
それが本当にも聞こえる。嘘からでた真というのがあるが茂木さんはそれと同じだと感じていた。
そのためには、何よりも勢い、元気があることが大切なようだ。茂木さんが、実際に会ってみると遊びや物事の計画にしても勢いを感じたという。
やはりパワーがなければ、質のいいパフォーマンスは無理に違いない。人を感動させるにはまず自分に勢いがあって、元気であることが基本だろうか・・・