趣味をライフスタイルにした生き方は誰にでもできる。

「男の品格」川北義則著より。
もし本当にこんな生き方ができたら楽しい人生に違いない。しかし、実際そういう風に生きている人もいるようだ。
ここには2人が紹介されていた。まずはじめは推理作家の内田康夫さんだった。もともと趣味がきっかけで作家になってしまった人だそうだ。40代の後半まで広告会社の社長をしていたという。
趣味は将棋とミステリーを読むことだったが、ある時ふと友人に自分でも書けると言ってしまったのがきっかけだったようだ。そして書き上げた一編の評判がよくて作家への道が開かれていたのだ。まあ才能があったのかもしれない。
も一人は東京農大教授の小泉武夫さんだった、実家が造り酒屋で、子供の頃から発酵微生物に親しんでいた。現在ではその他、作家、発明家、コピーライター、料理人、実業家など何足ものわらじをはいている。
川北さんは、小泉さんもまた自分の趣味の世界で生きている人だと述べていた。好きなことばかりして、それが仕事に結びついているというのは本能にすごいことだとも思える。
今している仕事のなかに、自分の趣味や特技を生かせられるなら、またそれも楽しいことともいえそうだが。

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道楽と趣味的遊びの違いは「節度」にある。
「男の品格」川北義則著より。
ふだんあまり道楽というような言葉は使ったりはしていない。川北さんによれば、節度をもっているのは趣味的遊び、節度のないレベルに入るのが道楽だそうだ。
趣味の世界からもう一歩奥に踏み込んでいくのが、道楽だそうだ。たとえば、エジソンや、ライト兄弟もそんな人だろうという。節度を超えてしまうからこそ楽しいともいえそうだ。
自分の人生を楽しく充実させるためには、時に羽目をはずしてみる必要もあると述べている。しかし、羽目をはずしてみるって、ちょっと勇気がいるかもしれない・・・な。
多くの人がダイエットに夢中になっているが、決してそれは楽しくてやっているものでないはず。単なる見栄えや健康のためかもしれない。しかし、それを無視したらまた見えてくるものがあるかも・・・

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人には、それぞれ自分に一番あったライフスタイルというものがある。
「男の品格」川北義則著より。
ライフスタイルは自分で意識して見つけ身につけないと、ただ何となく流されてしまいそうだ。人まねをしても、当然ながらいろいろな条件が異なるからうまくいくはずがない。
ここでのタイトルは“自分に合った喜びの型を見つける”となっていた。そして、この一例として、自分にとって面白そうなものに挑戦していくうちに高いところまで到達してしてしまった人を紹介していた。
それは片岡鶴太郎さんだった。はじめはモノマネからスタートしていたが、ボクシングの世界に入り、セコンドまでつとめていた。その後絵の世界に入り、そこでまた才能を開花させている。
今では個展を全国各地で開催し、いくつもの美術館までできている、立派な画伯になってしまった。実に面白そうなこと優先の生き方をしてきた人に思える。
絵を描くときは、早起きをして、玄米の朝食を食べ、アトリエにこもって夜まで黙々と絵筆をふるうという。これが鶴太郎さんのライフスタイルのようだ。
単なるタレントではなく、しっかりした俳優業もこなしているのもすごい。もっとも誰もがこんな才能を発揮できるわけではないだろうが。

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人間の脳は好奇心を持ち続けることで活性化される。
「男の品格」川北義則著より。
なんだか、この本のタイトルとは離れているようだ。別にこれは男には限らないのではないだろうか。
精神科医の齋藤茂太さんは、長寿を保っている人たちを観察して、その特徴は「心に余裕のある人々」と言っているそうだ。あまりあくせくしていないほうがいいらしいが、生活するためにはなかなか思うようにはいかないだろう。
齋藤さんは、その余裕についていくつか説明していた。たとえば、人づきあいがうまい、友人が多い、本業以外の趣味を持っていること、好奇心が旺盛なこと、ユーモアを忘れないこと・・・などだった。
そのための処方箋としてSTRESSの頭文字をあげていた。S・スポーツ。T・トラベル(旅行)。R・レクリエーション。E・イート(食べることを楽しむ)。S・スリープ。S・スマイルとなっていた。面白いこじつけだが納得できる。
最後に川北氏は、遊び心を忘れないことが、老化防止につながると述べている。遊ぶことがアンチエイジングに役立つということのようだな。