必要なのは、聞く訓練ではなく、もっとおしゃべりする訓練・・・

「もらった名刺は、全部捨てろ!」内藤 誼人著より。
しばしば「おしゃべり」より「聞き上手」のほうが、人に好かれるとウソだと筆者は述べている。ただ納得して人の話を聞いているだけでは、会話も進まず面白くもないだろう。
やはり、会話が弾むのはキャッチボールと同じで、お互いの息が合った時が一番面白いだろう。ということは、一方的に聞いているだけでは前には進まない。
おしゃべりでいい前提としては、面白いまたは価値がある話題をそれなりに聞かせることができることだろう。つまり、おしゃべりできる訓練というのはふだんあまりしていないことにも気づく。
一方的なおしゃべりでは相手をうんざりさせるだけだ。しばしばそんな人を見かけるが。本当に話(おしゃべり)が上手な人は相手がどれだけその話を面白がっているかもわかるはずだろう・・・な。
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価格が高いからといって、内容の質までは保証してくれない・・・

「もらった名刺は、全部捨てろ!」内藤 誼人著より。
ここでは筆者の経験から、本を買う時のことが述べられていた。あるとき、こんな高価な専門書なんだから、きっとすばらしいことが書いてあるに違いない、と期待をもって読んでいたという。
ところが、読んでいるうちにまったくそれが裏切られたという。何度も同じようなことでだまされたらしい。私も高い本を買っても、途中で嫌になって放り出したことはよくある。
本は金額では判断できないことが多い。モノを買う場合は期待が大きいほど、その後のギャップは大きくなってしまう。また作者のネームバリューだけで買っても当たり外れは出てくる。
価格ではないが、本を書いた家族の人から、著書をいただいたことが何度かある。しかし読み終えたためしはない。ほんの数ページ読んだだけで飽きてしまうのだ。やはり、自分が欲しくて買った本でなければ読み通せない・・・かな。
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仕事の実力のない人間ほど、「いい人」にならざるを得ない。
「もらった名刺は、全部捨てろ!」内藤 誼人著より。
ここでは「いい人ほど、仕事ができない」とも言っている。これは実に逆説的な表現だ。つまり、仕事さえできれば、「いい人」になる必要はないということだった。
とくに今は成果主義が当たり前のようになっている。だから、結果だけが問われることが多い。途中のプロセスなどどうでもいいようにさえ思える。これでいいとは思えないが。
実力だけが問われるスポーツの世界では、これが分かりやすい。「いい人」は実力がない選手ということになる。実力があっていい人なら最高だろうが。たとえ嫌われても、人に信頼される存在が大事だということだろう。
かつての豪速球投手、江夏を思い出す。彼はしばしば各球団を渡り歩いて、優勝請負人などと呼ばれていた時期があった。人格者である前に、チームを優勝に導けるかどうかが実力だったのだ。
いい人をやめるためには、誰にも負けない仕事の実力を身につけることだった。そうなれば、先輩だろうが、上司だろうが文句は言えない。売上げさえ常にトップで信頼されれば、他の人以上の経費さえも認められる・・・かも。

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金持ちになるより、自分らしい生き方がしたい・・・
朝日新聞」土曜版2011.5.28付けより。
この日の「フロントランナー」という特集には「農家のこせがれネットワーク」代表の宮治さん(32歳)が取り上げられていた。会社員を経験した後で、実家の農業に携わるようになっていた。その理由が上記のフレーズだったのだ。
農業就業人口がかなり減っていたことにショックを受けたようだ。1970年に1000万人超だったのが、2010年には約260万人にまで減ってしまったのだ。このままでは衰退してしまう。
彼は実家の養豚農家を継いだのは6年前のことだった。それまでは家業を継ぐことは考えなかったそうだ。というのも「6K産業」のイメージもあったからだ。それらは「きつい、汚い、かっこ悪い、くさい、稼げない、結婚できない」だった。これが現状なのだろう。
しかし、あるときそんな一次産業を「かっこよくて、感動があって、稼げる」3K産業にするという目標に設定したのだ。そして、新たに農業を起業したのだった。
それまで生産と出荷だけで終わっていた農業にマーケティング、商品開発、営業、流通までかかわっていく仕組み作りを作ったのだ。しかも、ネットなどもフルに活用していくということだった。これからの発展が楽しみだ。

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自分の道具を運ぶのが面倒になったら、そこまで。
「成功する人の一見、運に見える小さな工夫」中谷彰宏著より。
ちょっと長ったらしいこのタイトルがまず気になって手にとってみた。とくに“小さな工夫”という部分にひかれた。この本のサブタイトルは“ビジネスセンスを磨く55の気づきと行動”となっていたが、べつにビジネスマンに限らない内容だ。
さて、上記フレーズの「そこまで」とは、何がそこまでかといえば、「運」のことだ。面倒だと感じる人には「運」はついてこない、という意味のようだ。確かに宝くじを買うのが面倒だといえば、たった100円も、1000円も返ってくる確率はゼロだ。
道具は人それぞれ異なるものだ。会社員ならバッグや筆記具、電卓、メモなどだろうか。また道具ではないが、たった一冊の文庫本でさえも、時間を有効につかえるかもしれない。そこから仕事に役立つちょっとしたヒントが見つかるかもしれないし。
逆に積極的な意味では、自分のお気に入りの道具を身につけていれば、気分のよくなり運も向いてくるような気もする。趣味でも道具を使うものは多い。それを運ぶのが面倒になったら、もうそれ以上の上達はないのかもしれないな。
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「センス」とは、何げなくやっている習慣や感覚・・・ 
「成功する人の一見、運に見える小さな工夫」中谷彰宏著より。
ここでのテーマは“成功センス”となっていた。それは運動神経のようなものらしい。少なくとも運動神経を良くするためには、普段からの練習しかないだろう。
筆者は、「小さな習慣の積み重ねで、センスは生まれる」という。つまり、日々やっていることで、センスは磨かれるともいえるのだろう。人から指摘される前に既に始めていることはあるだろうか。
「運動のセンスと同じように、成功のセンスを磨く」というのもなんだか新しい発想のような気もする。それは、あまり大げさなことではなく、ちょっとした工夫を継続しているかどうかなのかもしれないな。

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目的のない読書をしよう。
「成功する人の一見、運に見える小さな工夫」中谷彰宏著より。