「正しいウソのつき方」

「正しいウソのつき方」丘舜介著より。
今から約5年前に「正しい風邪のひき方」というフレーズをある本から引用してとりあげたことがあった。するとどういうわけか、いまだにこのブログの検索ワードの上位に「風邪のひき方」が入っている。なぜだか自分でもよくわからない。
すると、先日古本屋の片隅でこれとよく似たタイトルの本が目に入ったのだ。それが「正しいウソのつき方」だった。そういえば、たまに“ウソも方便”という言葉を聞くことがある。
この言葉の意味を相手に被害がなく納得する程度のウソであれば、ついてもかまわない、というようなことだろうと勝手に解釈している。ウソをついても罪にならない程度なら誰でもしばしば経験しているだろう。時には無意識のうちに。
たとえば、自宅にいる時に突然セールスマンに訪問された時に、「今来客中なので」とか「具合が悪くて出られない」などとインターフォンごしに言わないだろうか。実際はちょっと面倒で断りたいと思ってるだけなのに。
また二日酔いで頭が痛くて単に仕事をサボリたい時には、「身内で不幸がありまして・・・」などという言い訳が頭に浮かぶ。でもそれも短期間に3回もやれば疑われるに違いないが。子どもが幼い頃には「野菜を食べると美人になるよ」と言ったこともあったな。
そういえば相手を楽しくさせるためのウソってどれだけつけるだろうか。そんなウソならたくさんストックしておいてもいいのではないだろうか。最後に、今日書いたこの本の題名も著者名もただの思いつきの嘘であることを白状しておきます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「売上げ」ではなく「お客様の感動」を優先したとき、成長率が大幅に増えた・・・
「他の店が泣いて悔しがるサービス」香取貴信著より。
それにしても、この本のタイトル自体がかなり大げさな気もする。それはいったいどんなサービスだろうかと気になってしまうくらいだ。
ここには毎年120%もの成長率をつづけているある美容室の例があった。そこのオーナー社長は“利益よりも大切なものがある”と考えているようだった。
それが“感動”ということだった。筆者によれば、その店のどこでも、扉を開けて中に入るとお客様とスタッフの楽しそうな笑い声や笑顔があるという。
その店のスタッフたちは単に髪を切るだけにとどまらず、いろいろな相談相手にものってくれるらしい。また驚いたことにはお客様を優先するため、閉店時間を過ぎても受け付けてくれるという。
100名近いスタッフは、お客様が喜ぶことはみんなでなんでもやろうという意識をもっているというからすごい。基本は「お客様の小さな期待を裏切らない」ことだそうだ。これが継続できているところがすごい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「人から教えられたこと」ではなく「自分で考えたこと」は必ず、その人の財産となる・・・
「他の店が泣いて悔しがるサービス」香取貴信著より。
実にシンプルだが、これは言われてみれば真実だと思えた次第。また人から言われる前に自分から進んで創意工夫してやったことの方がやりがいもあるものだ。
筆者は以前ディズニーランドで働いていたこともあった。そこでは、ゲスト(お客様)に感動を与えるサービスができるようになるまで何度もトレーニングを行うという。
「身だしなみ」についても、細かい規定があって厳しいチェックが入るようだ。しかし、それを押しつけるようにはしていなかった。なぜそれを守らなければならないかを自分で気づかせるようにしていたのだ。
それには「なぜそう思う?」という問いかけをして、「身だしなみが悪いと不快になるゲストがいるからかな」と自分で考えさせていたのだ。そうすることで、その人にとってはものごとが身につくということらしい。
規則を守らせるというより、規則を守るキャストを育てているということだった。時にはそれは「マニュアルを超えたサービス」ということにもなるのだろう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「対面・電話・メール以外のサービス」で、勝負してみよう。
「他の店が泣いて悔しがるサービス」香取貴信著より。
たとえばそれはチラシのような印刷物であったり手紙、メモ、口コミなどがすぐに連想できる。私はふと粗品などのプレゼントもそうかなと思った次第。
もちろんそれらを使った場合、それなりに相手にアピールできなければ意味はないだろう。ある通販会社ではお客様との約束のなかで「お手紙などで皆様との御縁を大切に致します」と宣言していた。
なかなかはっきりとそう言える会社はないのではないだろうか。「お客様」が「お得様」になるには、そこに何らかの感動が必要なようだ。どれだけ喜んでもらえたかがポイントとも思える。
この通販会社では商品を購入していただいたお客様には必ず手紙を書いているという。やはり感謝の気持ちは手書きの文字が有効に思える。味気ない印刷文字では嬉しさも半減だろうな。
私もたまに一筆箋などで直筆のメッセージをいただくことはあるが、何度も読み返せて嬉しいものだ。その返事にも(悪筆だが)必ず直筆で(たいていオリジナル一筆箋)返信を書いている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・