成功の“勝ちパターン”とは、「自分の得意技を結集して錐(きり)の

『「一勝九敗」の成功法則』ジョン・C・マクスウェル著より。
確か同じタイトルで柳井正氏もかつて書いていたのを思い出す。この本訳は齋藤孝氏だったので、手にとってみる気になった。
そして、上記フレーズは「訳者のことば」の部分にあったもので、齋藤氏自身にとっての言葉だった。才能のあるなしよりも、むしろ密度の濃い自分の得意技をぶつけるほうが大事だという。
また、錐である“得意技”は3つくらい準備しておければ理想らしい。それが自分のスタイルになるということだった。とはいってもそうそう簡単に得意技を習得できるわけではない。
スポーツの世界では2万回の練習で一つの技を習得できるそうだが、ビジネスの世界も同様のようだ。失敗するのはまだ未熟で、技が足りないと考えた方がいいらしい。こう考えれば失敗した時の落ち込みも納得できる・・・かも。

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失敗できるチャンスがあるだけでも幸せだ・・・
『「一勝九敗」の成功法則』ジョン・C・マクスウェル著より。
このフレーズもまた、訳者である齋藤氏自身の言葉でもあった。氏は失敗以前の段階で悶々とするなとアドバイスしている。
これは自身の経験から出た言葉だった。今でこそ多数のベストセラー本を次々に出している筆者だが、初めからスムースにいったわけではなった。
20代の頃には、本を出して世に認められたいという気持ちでいっぱいだったと振り返る。しかし、大学での論文は一般の人が読む機会が少なく、世に問うことはできなかったのだ。出版社からも声がかかることもなかった。
ここから齋藤氏が学んだのは、「立場がないと失敗すらできない」ということだったようだ。ビジネスマンなら自分で責任をもって主体的に動かなければ成功も失敗もあり得ない。
ということから、失敗できるということは、リングに上がれた(=とりあえずのチャンスは与えられた)ということでもあったのだ。リングに上がれなければ試合での勝ち負けなどまったく関係ないことだった。まずは実力がなければ・・・かな。

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「ばかげたことをやらないと、知的なアイデアも生まれない」
『「一勝九敗」の成功法則』ジョン・C・マクスウェル著より。
これは『エクセレント・カンパニー』の共著であるトム・ピーターズが言っている言葉だった。どんなことも無難にやり遂げようとだけ思っていると、実に面白くないものだ。
たとえ商品や提供するサービスが100%完ぺきだと思っても、それは相手(たとえばお客さん)から見れば、当然のことに違いない。
感動してもらったり、印象に残すためにはプラス20%の何か付加価値を残さなければならないのだろう。そして、そんなアイデアはばかげたことをやって初めて生まれる可能性ものあるのだ。
当たり前のことを当たり前にやっているだけでは、いいアイデアなど生まれそうもない。本当にいいアイデアは多数の失敗作があるからこその結果だ。
それはかつてエジソンが言っていたように、人が失敗だと考えることも、それではダメだといういうことが分かったと考えれば失敗ではないというのと同じなのだろう。
ここにテキサスの古いことわざの紹介があった。「牛を手放さない限り、どれだけミルクがこぼそうと、どうってことはない」。つまり、失敗は取り戻せない、というのは勘違いだと知るべきだったのだ。


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