何かに興味をもったら、三日坊主になってもいいから、とにかく始めて

「なぜか好かれる〈気〉の技術」齋藤孝著より。
ここでのタイトルは、“エネルギーを引き出してくれるものは何か”だった。筆者は何が、またどんな場で自分はエネルギーが活性化され発揮できるかを知ることが大事だという。
スポーツのプロでも陸上なら強いが球技は苦手な人もいる。またいくら筋力があっても走るのは苦手な人もいる。これは気質的なものが影響しているらしい。
別にスポーツに限らず、どんな対象なら疲れ知らずにエネルギーが発揮できるかを知ることは、自分の気のセンスを喜ばせることにつながるという。
とにかく、向き不向きはやってみなければ分からない。仕事もはじめは難しそうだと思ったものが、実際に始めてみると意外にもうまくいったりすることもある。
齋藤氏は、だから自分の気質にフィットするかどうかは、始めてから判断すればいいと述べている。いずれにしても継続できているものは、自分のエネルギーが発揮できているのかもしれない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

自分の「気」を引き出すものは何か、自分はどのポイントで炸裂するか・・・
「なぜか好かれる〈気〉の技術」齋藤孝著より。
こんなことが分かっていれば、自分のスタイルになるようだ。やる気が出るのは、どういう時だろうか、何をしている時だろうか。たまにはそんなことを考えてもいいかもしれない。
ここでは数人の画家について述べられていた。佐伯祐三は、東京美術学校を出てパリに行ってから才能を開花させたという。その要因とは、パリの乾いた空気、石造りの道や建物が彼のセンスを喜ばせてやる気を起させてくれたとみている。
というのも、帰国してからの作品はさえなかったようだ。佐伯はそれでは駄目になると思い、再びパリに戻り修業して、画家として一流になったようだ。
またゴーギャンの場合は、パリに生まれながらも、南の島のタヒチでの原色の世界を描き、自分のスタイルを見つけていた。ゴッホは、日本の浮世絵の影響を受け強い憧れをもったことがその後の発展にもつながっていた。そして、その後独特の黄色の世界を見出し自分のスタイルを完成させている。
また見る側としても、どんな作品が自分の好みに合うかは、個人の気質にもよるのだろう。本当に気に入った作家の作品は何度でも観たくなるものだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「質」の部分となると、自分では気づかず、あるいは目を逸らしてしまい、・・・
朝日新聞」2010.10.23付けより。
生活面の連載エッセイ「積極的その日暮らし」(落合恵子)からのものだった。この日のタイトルは“約束ひとつ”だった。この約束とは同世代の同業者、つまり作家と交わしたものだった。
彼は「もしぼくの講演がいかなる意味でもパワーダウンしてきたと思ったら、その時は遠慮しないで言ってくれる?・・・」と話したという。そして、お互いにそう指摘しあおうということになったようだ。
そこで、パワーダウンとは、量ではなく、むしろ質を意味していたのだ。質の低下は、自分でも分かりにくく、周囲も言い出しかねることもあるからのようだ。
たとえ客観的に分かっていても、実際に口に出して本人には伝えにくいことも想像できる。当然ながら彼女自身も相手に伝えるためにはそれなりの努力も必要だと感じている。
振り返ってみれば、30代、40代には、それなりにスタミナもあって、自分なりの仕事の質の濃さも感じられたもの。ところが、歳をとるにつれて、多少要領はよくなったものの、なかなか満足な仕事もできにくい。頭で考えるほど体が動かない・・・残念!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・