トーナメントでは、優勝チーム以外のすべての球児にただ一度のずつの

朝日新聞」2010.8.5付けより。
“オピニオン・声”面の「記者有論」というコーナーで目にしたフレーズだった。編集委員の西村欣也氏が、8年前の2002年に高校野球甲子園での決勝戦を観戦した時に、長嶋茂雄氏が語ったことだった。ここでの表題は「ただ1度の敗戦で得るもの」となっていた。
しかも、これは甲子園に出場したチームだけに言えることではなく、地方大会の1回戦で敗れた選手にも1度の敗戦が野球の神様から配られるという。実に面白い表現だった。
この記事の2日後(7日)から全国4028チームが参加した、甲子園での選手権大会が始まっていた。1チーム以外がただ一度の挫折を味わうために開催される、というのは長嶋氏の経験から自然と出たものだろう。
挫折することの重要さを長嶋氏は、自信の経験から語っていた。氏の野球人生はすべて三振から始まっていたという。巨人に入団して最初の試合、金田投手に四打席四三振をしていた。さらに小学生、中学生、高校時代の最初の打席は三振だったそうだ。
しかし、その後大学、プロではスーパースターになっている。だからこそ、挫折は若者にとって本当に糧になると語るのだ。つまり負け、ミス、失敗から何をどう学んでいくかでその後の成長があるのだろう。

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ほとんど独力で英語を勉強した・・・

朝日新聞」2010.8.5付けより。
“オピニオン・声”面で「リレーおぴにおん」というコーナーがあった。テーマは「いいのか学校英語」となっていた。語っていたのは元プロテニスプレーヤーの杉山愛さんだった。
世界を舞台に活躍したいと願うなら英語への勉強も必須なようだ。確かにプロゴルフの石川遼選手も上手い英語でインタビューに答えていた。
杉山さんは、世界各地で開かれるテニスのツアー大会では、試合前後のインタビューや記者会見は英語で話すのが常識らしい。ごくたまに受けた個人レッスン以外は、ほとんど独力で英語を身に付けたという。
その一つの効果的方法は、同じ恋愛映画を100回ぐらい観たという。日常生活が出てくる映画は、実際に生かせる会話を覚えることができると話している。
役に立ったのは「プリティー・ウーマン」だったというが、それにしても、100回も観たとはすごい時間をかけたことになる。やはりしっかりした目的意識を持って時間をかけることが大事なのだろうな。さすが世界を転戦したプロはすごい!

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「英語はストレートに表現するが、日本語だとあいまいになる」
朝日新聞」2010.8.6付けより。
経済面での小さい記事がった。そこでの表題は「楽天、英語で決算発表」とあった。三木谷社長は、2010年6月中間連結決算の発表を英語で行っていた。
約1時間の会見を英語のスピーチで行い、同時通訳が日本語に訳したという。しかも、記者も英語で質問したというからすごいものだ。まるで海外のようでもあるな。
英語を使うのはグローバル化が重要な施策だからと考えているからだ。しかも、日本語だと玉虫色の表現になりやすいことも、英語だとそれは許されないからだろう。
エスかノーを明確に表現せねばならないのは当然でもあろうが、同時に厳しさも伝わってくる。2012年3月までにグループ内の公用語を英語にする方針だという。
そういえば、かなり前にユニクロもそんな方針だという記事も観た覚えがあるな。そんな企業に就職する第一条件は英語が嫌いでないことか、またはチャレンジ精神が旺盛なことかな。

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大学が企業内研修の肩代わりをする・・・
朝日新聞」2010.8.6付けより。
“私の視点”というコーナーでちょっと興味深い意見があったので気になった次第。そこでのタイトルは「セールス専門職に重点を」というものだった。確かにマーケティングの理論を知ったところでモノが売れるわけではない。
浜松大非常勤講師(経営情報)の金子重芳氏はまず、大学生の就職の厳しい現状について触れられていた。それはマスコミでしばいしば報道されているから分かることだ。また企業側から見れば、学生を採用したとしても、コスト削減のため、研修や社内教育を満足に実施できないのが現状らしい。
金子氏の試算によれば、日本でセールス専門職に従事しているのは約1200万人だという。ところがその人材育成を考えると各企業とも先輩から後輩への指導やOJTに頼っているのが現状だった。
そこで、むしろこれまで日本の大学が関心を持ってこなかったセールス専門講座を設けるべきだと主張している。つまりある程度大学が企業内研修の肩代わりをすることも、学生の就職支援にもつながると考えているようだ。
そのなかで面白いのは、スポーツ活動に力を入れている学生は、セールス専門職向きだと語っている部分だった。なぜなら、彼らは意欲、元気さ、行動力、チームワーク、ねばり強さがあり、それらはセールス専門職にとって重要な条件だと語っている。
確かにセールスにはへこたれないタフさが要求されるのだろう。さらに、創意工夫、アイデア・発想力、企画力、コピーライティング力などが加わればなおいいのだろうが。