いま一度団塊世代に奮起してもらうには絶好の映画・・・

ホームページ「どらく」2010.6月末より。
奥田瑛二のインタビュー記事で彼が語っていることだった。自身団塊の世代の一人で、その世代がまだ20歳前後に起こった「三億円事件」を題材にした映画「ロストクライム」に出演していた。
先日その映画を観てきたが、実によく映像化されてわかりやすく見ることができた。なるほどそうだったのかという、説得力もあった。1968年に発生したこの事件は時効となってしまった。それだけに謎とされてきた。とくに当時の事件を思いだせる世代には興味深いものだ。
今までいくつか雑誌や本やテレビドラマでも再現されてきたが、今回の映画は見応えがあった。奥田瑛二はこの映画にぴったりのキャスティングに思えた。まさにこれは奥田の映画だとも思えた次第。
40年以上前の事件だが、その当時は日本が高度成長に向かっている最中で、日本全体にバイタリティがあった頃ではないだろうか。一般的にはその団塊世代はみな定年を迎えてしまっている。
しかし、奥田は、定年だからといって人生までリタイアせず、まだあきらめきれないものにチャレンジすべきだというような意味のことを語っている。映画を通じてとくに60代の人にはそれを意識してもらいたのだろう。

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日経新聞の記事を、スポーツ新聞の言葉で語ること。
「汗をかかずにトップを奪え!」三田紀房著より。
つまり人にはわかりやすい言葉で話すべきだと言うことを述べているのだが、そうするためには、まず自分自身がしっかりとものごとを理解していなくてはならない。そして、頭のいい人、コミュニケーション能力のある人は、決して難しく話さないという。
いま最も旬な一人は池上彰さんだろう。一般的には、わかりにくいことを、実に理解しやすく説明してくれる。かつてNHKの「週刊こどもニュース」でやっていたことを大人向けにしているだけに思えるが、それが新鮮に思えるのだろう。
一見知っているようでしらないこ疑問にも懇切丁寧に答えてくれる。ニュース解説の達人だとも思える。ほかのどんな評論家や大学の先生の解説より面白く理解できてしまう。
この本にはまた、別の表現もあった。“学術書の知識を、お笑いタレントの言葉で語ること。””文豪の言葉を、コラムニストの言葉で語ること。”と。こんなことができるなら、子どもにもわかりやすく説明できるのだろう。

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汗をかく自分、いつも忙しく走り回っている自分に酔ってはいけない。
「汗をかかずにトップを奪え!」三田紀房著より。
これは一見ハードな仕事をしているように見えることへの戒めであろう。自分だけ連日の残業をしていたとしたら、見方によれば要領が悪すぎ、無能だととる人もいるかもしれない。
せっかく汗水たらして、結果を出そうとしているのに、そんなふうに見られたらたまらないだろう。結局汗を流そうが、流すまいが結果さえよければそれが評価の対象になる。
できるだけ仕事はスマートにこなしたいものだ。たしかにドタバタと走り回るだけの人間は、いい仕事をしているとは思えないし信用もしずらいものだ。
ここにサッカーの格言があった。「ボールは汗をかかない」という言葉だった。どんなに激しいゲームでもボールは汗をかかず、疲れるのは選手だけだ。無駄にドリブルをするより、効率よく頭脳的なパスをするほうがいいのではないかということだった。