「こういうものだ」と思ってしまえば、何も変わらない・・・

仕事学のすすめ勝間和代藤巻幸夫著より。
この本はちょっと珍しい、二人の共著となっている。元はNHK教育テレビで放送された番組を構成したもののようだ。以前一度テレビでも観たことはあるが、そこでは語られてない内容があったので、買って読んでみた。
仕事上での規則やルールといったものは、いつ誰によって作られたものかわからないものが、何年たっても同じように使われている場合がある。しかし、本当はその時代にあったものに変わっていかなければおかしいだろう。
あとからその組織に入ってきた人間には「そういうものだ」ということで、改めて自分の頭で考えることなどほとんどしない。むしろ、以前からいる人間のほうがその決まりごとがおかしいと気づいていたりするものだ。
藤巻氏は時どき“志”や“ビジョン”という言葉を用いるが、それは「今は何もないところに新しいものをつくる。新しい価値観を見出して社会に提案する」ということを意味しているという。
本当は疑問や不満があるならそれを明らかにすべきものだろう。そして変えるべきところは変えていくことが仕事を効率よくさせるのではないだろうかなぁ。“疑問は次の発想を生むバネ”という表現もおもしろいと思った次第。

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人に心を開いてもらうには褒めるのが一番。
仕事学のすすめ勝間和代藤巻幸夫著より。
これも藤巻氏の仕事学の部分にあったフレーズだった。意外に当たり前そうなことだが、やろうと思ってもそうそう簡単に口には出来そうもない。いったい何をどう褒めたらいいのだろうか。
まずは、目の前の人を観察するのだという。髪型、ファッション、アクセサリー、持ち物、名刺のデザイン、スーツ、女性ならネイルアートなど。
褒め言葉をかけることで、自分に関心を持っているのだということが伝わればいいようだ。褒められて気分を悪くする人は少ないだろう。藤巻氏はそれを実践しているようだ。
いきなり仕事の話にいくよりも、雑談でお互いの人となりを理解することが、その後の話をスムーズに進めることは当然だ。まず褒めて、興味を持って質問できればそれがスタートだろう。
人とのコミュニケーションをよくするためには、出会いを印象的なものにしたいものだな。例えば、もし出身校や育った地域、田舎や家族のことなど共通した話題があればそれが一番手っとり早いかもしれないが。

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自分ができないことは素直に人に教われる人・・・

仕事学のすすめ勝間和代藤巻幸夫著より。
これは勝間さんのことを、藤巻氏が評していた言葉だった。実にスーパーウーマンというイメージがあるが、とくに無理してやっているわけではないらしい。
意外なことでは、ボイストレーニングやウォーキング、メイクなども先生にならって、自己投資しているという。週2回のスポーツジム、週1回のネイルサロン通いも継続中とか。むしろ楽しいから続いているようだ。
自分の得意なことは人に教える、その一方で不得意なことはその道の達人やプロに教わっている。多忙ななかでも自分の好きなことにはちゃんと時間を作って自己投資をしている。
そんな自己投資があるからこそ、その後の活躍につながっているのかもしれない。会社を退社してからの3年間で20冊も出版している。その多くがベストセラーだ。
そして自分のブランド作りに成功して、ブームに乗って累計で200万部以上も売り上げている。いったいつまでこの勝間ブームは続くのだろうか。

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システムとはモチベーションに替わるもの。
仕事学のすすめ勝間和代藤巻幸夫著より。
勝間さん自身は「実は常に高いモチベーションを持ち続けることのできる人間ではありません。むしろがんばるのが苦手・・・」と語っている。これは意外なことでもあった。
やる気でどうにかなるのはせいぜい3日ぐらいのものらしい。かつて英語はそれほ得意ではなかったようだ。TOEICで420点だったが、勉強して3年後には900点を達成している。それも無理のない方法を見つけ続けた結果だという。
仕事に追われながらも、3人の子供を育てがならもそれを達成している。英会話学校の授業は夜週2日で2コマずつだったが、それでは無理なので、朝4日1コマずつにして通ったという。その結果英語力が向上したようだ。
つまり、既存の仕組みを変えることで、学びが可能な状態にできたのだ。そして、ここでのポイントは、システムによって自分を縛り「やる気の有無にかかわらず、とにかくやらなければならない状況」を作ることだった。
時間や余裕ができたらやろうと思っていても、なかなかその時間は作れないもの。たとえば、強制的に給与天引きで積み立てを行えばきっちりと貯金できるのと似ているかも。もちろん無理のない範囲内でという条件つきだろうが。