打たれ強くなるためには、物事は一面ではないと肝に銘じること。

朝日新聞」2009.9.27付けより。
朝日求人という全面広告の中にある「仕事力」というコラムで田原総一郎氏が語っていたこと。氏はもともと底の底から這い上がってきた人間だという。そのおかげで打たれ強くなったようだ。
そして、今でも田原氏を批判する人は多いというが、その人たちを嫌いになることは決してないらしい。というのも、そんな人たちは田原氏に関心があるからこそ書いたものを読んでいるからだった。
すると田原氏は、“お、こんな視点があったのか”と気づかされることもあるよだ。そう考えれば、むしろ批判に対して感謝の気持ちがわいてくるという。こんな考え方を持てる余裕というのもすごいもの。
氏にとって、もっとつらいのは放っておかれることだったのだ。つまりそれは無視をされるということだろう。誰でも自分のほうが正しいと思いこんでしまいがちだが、反対意見も取り込んでしまうくらい心を開くことも大事なようだ。


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安いからうれしいどころか、安いから未来がなくなる・・・
R25」2009.10.1号より。
最後のページにある石田衣良の連載エッセイのなかのワンフレーズが気になった。一消費者からみれば、モノが安くなれば嬉しいと思うもの。しかし、そればかりだとやがて経済は少数の勝者と無数の瀕死の企業を生むという。
今の世の中、なかなか消費経済は上向いてこない。さまざまなものが安い方向へ向かっている。まずは従業員の給料はかつてよりかなり下がっている。最も高い経費である人件費を削減するために早期退職によるリストラも頻繁に行われている。
格安の商品を提供できる一部の企業(ユニクロニトリなど)は売上を伸ばしているものの、その他ほとんどは厳しい現状のままだ。安くて品質さえ良ければ、消費者は喜ぶだろう。
でも、いつも同じように安いものでは飽きがくるのではないだろうか。デパートでも高級品やブランド商品が売れなくなると売上は低迷してしまう。たまには自分へのごほうびとして楽しいムダづかいをしてみると元気がでる・・・かも。

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“俺ならこうはしない、違うやり方をする”ってことを考え続けることで次のステップにつながる。
R25」2009.10.1号より。
これはJリーグの生みの親として知られる、川渕三郎氏の言葉だった。氏は会社生活をしている時には、上司をけっこう反面教師的に見ていたという。つまり、自分がその上司の立場だったらこうする、ということを考えていたのだ。
今いるのがやりたいことができる場所じゃなかったなら、それをベストにする方法を考えればいいという。常に問題意識をもって行動することが大事だということだろう。
問題意識があればこそ、同じものを見ても価値が見出せる。川渕氏によれば、つまりそれは感性だということになる。
とくに組織の中ではそれまでの前例に流されやすいもの。しかし、そんな状態からは何事も新しいものは生み出せない。また、個人的にも仕事に面白さは感じられないだろう。
むしろ、さらに発展するためにはそれまでのやり方を見直してみる必要があるかもしれないな。氏の言葉ではそれが、“違うやり方を考え続けることで次のステップにつながる”となっている。これはむしろ単なる思いつきとは対極にあるものだろう・・・な。