「夫にとって、妻の上機嫌ほど慰めになるものはない・・・」

R25」2009.9.24号より。
この号は特別号で「ケッコン特集」だった。こんな特集は秋のブライダルシーズンに突入したからだろうか。そして、上記のフレーズは詩人の谷川俊太郎の「愛のパンセ」という本からの一部分だった。ここには8人のケッコン金言集があったが、そのなかの一つがこれだった。
この部分は次のようになっていた。「夫にとって、妻の上機嫌ほど慰めになるものはないのである。日常の下らない冗談は、ひとつの思想におとらず人を生かす支えになる」と。この名文句を残したのは何と26歳の時だったというからちょっと驚きだ。
家庭の中では相手が上機嫌であれば、確かにほっとすることが多い。妻にとっても夫が上機嫌であれば、やはり慰められることであろう。日常の下らない冗談はむしろ私のほうがほとんどだが。
これはとくにケッコンとは関係ないが、「笑いのない日は無駄な一日だ」というチャップリンの名言も思い出したな。不機嫌な言葉を発するのは簡単だが、明るさを維持するにはかなりの努力が必要かも・・・

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偉人たちから学ぶのに適しているのは、三〇歳からではないかと思っている。
「凡人が一流になるルール」齋藤孝著より。
たいてい偉人たちの伝記を読むのは、小学生の頃だけで、あとは少し知っただけで知ったかぶりをしてきてしまた。でも、学生のころはまだ実際に仕事での苦労をまったく知らないので、まるで別世界に生きた人物だという印象が強かった。
しかし、社会人になって仕事をして初めて偉人たちの苦労が理解できるのかもしれない。この一冊は、あるビジネス雑誌に掲載されたものを元にして書かれていた。その時のコンセプトは「三〇歳からの偉人伝」だっとという。
この本ではビジネスを成功させた次の6人の偉人たちが選ばれ書かれている。エジソンカーネギー渋沢栄一豊田佐吉小林一三、フォード。実際に彼らがどのような心がけで仕事に向かってきたかがコンパクトにまとめられている。
それぞれの人物には成功に至るための習慣や心掛けがあった。それらを筆者はルールと名付けている。そのうちのいくつかは誰にでもすぐに応用できそうなものばかりだった。
やや関係ないが、経済や企業や組織を題材にした小説もやはり学生時代に読んだのでは、その本当の面白さは理解できないもの。実際に責任をもって働いてこそ実感を伴って物語の面白さは迫ってくる。この一冊もやはり今だからこそ読み返したくなってくる。

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成功に運も不運も関係ない。
「凡人が一流になるルール」齋藤孝著より。
(前日のつづき)
前日のフレーズはまえがきの部分で目についたフレーズだったが、これはエジソンルールからのものだった。齋藤氏がリストアップした、エジソンルールは全部で9つあった。
1、時空を超えて偉人に私淑する。2、思いつきは、その場でメモに残す。3、運を信じない。4、目標を豪語する。5、形になるまで作業の手を止めない。6、血管を圧迫しない衣服を着る。7、道具はいつも手元に置いておく。8、複数の仕事を同時に並行させる。9、常識を打ち破るために常識を知る。
エジソンの名言には「天才は1パーセントの霊感と99パーセントの汗」というのがある。これは1パーセントのひらめきがなければ、99パーセントの努力が無駄になる、という意味らしい。かなり自分のひらめきに自信があったということだ。だからこそ膨大なエネルギーを注ぐことができたようだ。
一つの成功のために気の遠くなるような失敗を繰り返している。失敗しても運が悪いからだとも考えなかった。成功するまであきらめないという執念がすごかったのだろう。
白熱電球を作った時には植物の材料、6000種をリストアップしていたという。その中に日本の竹が含まれていたことはよく知られている。
とことんやり尽くしてみると何か打開策が見つかってくるということだろう。たいていは、そこそこの試行錯誤の後に、何らかの理由をつけて諦めてしまうものだな。


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道具はいつも手元に置いておく。
「凡人が一流になるルール」齋藤孝著より。
これもまたエジソンルールの一つだったが、実に共感できたことだ。エジソンは仕事は一気に片付けるために、このルールを実践していたのだ。だから研究所には古今東西から集められた道具や材料が取り揃えられていた。
エジソンの研究所には多数の鉱石が収蔵されていたという。というのも、実験ではどの鉱石を使うのかその時になってみないとわからないからだった。必要になったときに、手元になければ、それを手に入れるまでにムダな時間がかかってしまうからだった。
そんな時間の間にアイデアは冷めてしまうかもしれない。材料だけでなく機械などの部品も揃えられていた。ものごとにはスピードが大事だということだろう。
何かを調べたいと思うとき、その都度図書館に行って調べたり、書店で購入したりしていてはタイミングを失ってしまう。個人的には時どき植物について知りたいと思うことがある。
しかし、図書館で借りた本には千も引けないし、書き込みもできない。だから、少しづつ買っているうちに、数十冊になってしまった。それが身近にあるだけでも気が楽になる。“思い立ったが吉日”、はタイミングは捉えるべきだということだろうな。
仕事場でも自宅でも引き出しには、ペンや鉛筆のほかに「定規、カッター、マット」などが常備してある。それがあるだけで、仕事が実にスピーディーにできることがある。無駄な時間がなく効率がいいと実に精神的に気持ちがいいことか。