(ハイヤー、タクシーの)お客さんには好みの道がある。

一昨日(9/6)の日記へのコメントより。
先日の日記では、タクシーの運転手さんがお客に質問することについて書きました。すると、以前ハイヤーの運転手をされていたという年配の方から貴重なコメントをいただきました。
その主旨は次のようなものでした。「どの道を選ぶかは、お客さんの好みがあるので、必ずといってよいくらい、どちらのコースがよいか、聞いてから運転をされていた」とのことでした。
ということは、そのお客さんがすでに道(ルート)を知っている場合などは、聞いたほうが良いかもしれませんね。また「どのコースが早いのかの予測は至難の業で、たとえ距離が近いからといって、早く着けるとは限らない」とも述べていました。
まあ、最近では“カーナビ”がついていれば、渋滞などの予測はつきますので、どちらのコースが早いかは昔に比べれば予測はつきやすいとは言えるでしょうね。
しかし、タクシーとハイヤーの場合ではお客さんへの対応も多少異なるとは思いますが、タイトルにあげた“好みの道”については、実に個人的な問題なので、訊いてもらえればありがたいかも。
人によっては、たとえ近い道でもそこを通ると嫌なことを思い出してしまうから、わざと遠回りのコースを行ってもらいたいと思うお客さんだっているでしょう。お客と運転手、立場が変わるからこそ見えてくることもあるか・・・

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時は選手から体力を奪い取るばかりではない。知と経験という財産を残していく。
朝日新聞」2009.9.8付けより。
スポーツ面のコラム“EYE”(西村欣也編集委員)の中でのフレーズだった。ここでは、楽天山崎武司選手が41歳で33号2ランを打ったことについて書かれていた。この41歳で33本塁打というのは、かつてオリックス門田博光が達成して以来20年ぶりの記録だった。
このコラムの冒頭は次のように始まっていた。「陽はまだ落ちない。残照の輝きを見るのもプロ野球の楽しみのひとつだ。」と。始めの十数文字は、実に文学的な表現が用いられている。山崎選手は“野村再生工場”でみごと再生した現役選手の代表だろう。
40歳を超えたベテラン選手の活躍というのも確かに勝敗を別として、見る価値がありそうだ。年齢を経れば全盛時の力は発揮できないのは当然だが、それを何か別のものでカバーしてファンに応えるプレーもすばらしい。
投手も20代なら力投型で通せても、30代になればその勢いだけでは通用しない。200勝以上達成でき名球界入りできる投手はみな、技巧派に転向でき投手生命を伸ばすことができた選手だけだろう。
若い頃の力を技に変換できるかどうかということは、一般の人にも通用することだろう。誰でも年をとるが、そこで知と経験という財産を残せるかどうかは、今現在の過ごし方にも大いに関係がありそうだとも思えた次第。

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「体力が衰え始めた時点で何かを補わなければ、バッティングの上達はない・・・」
朝日新聞」2009.9.8付けより。
(前日のつづき)
このコラムのタイトルは「読み円熟山崎武の挑戦」となっていた。いったい何に挑戦なのだろうかと、思ったら、2つあった。それらは本塁打王の最年長タイトルとチーム(楽天)がクライマックスシリーズに残ることだった。
山崎選手はかつて一度オリックスを解雇されていた。その後、野村監督の指導によってみごと第一線で活躍できるようになっている。この選手を通して、監督の指導力(再生力)のすごさも感じられる。
山崎選手が変わるきっかけになった言葉は「ちょっと考えを変えれば、生まれ変わる」というものだったらしい。それは「ヤマを張れ」ということだった。常に1球1球投手心理を考えて読むことでホームランを量産できているようだ。
また意外な人のアドバイスも役に立っていた。それは上記フレーズで、評論家時代の原辰徳(現巨人監督)だった。97年のことだったらしい。その時は聞き流していた言葉が今になって身にしみるようだ。
ここには、イチロー選手もフォームを常に変えて進化してきた、とあった。やはり進化のためには常に“チェンジ”の心構えが大事かな。チェンジするのは野球でのイニングの交代以前に、選手自身のことかも。チェンジとイエス・ウィー・キャンは、一年間だけの流行語にしてはいけないんだろうなぁ・・・一般人も。