作者と観る側の対話と心地よい緊張関係がある・・・

「奇想の王国 だまし絵展」パンフより。
昨日ようやく、(6月13日から8月16日までの会期)開催中の絵画展に行ってきた。この展覧会についてはその会期前から知ってはいたが、はじめあまり関心がわかなかった。というのも、それらのいくつかについてはすでに美術の教科書や図録などで見たことがあったからだ。
しかし、ある日このホームページを眺めているうちに行ってみようという気になった。それは古今東西の幅広いジャンルのだまし絵がこれだけ揃って観られる機会はもうないかもしれないと思ったからだった。17、18世紀から現代の作家まで幅広く揃っていた。
また、この展覧会ならゆっくりと眺められるだろうと思ったことと、会場となっている「Bunkamura ザ・ミュージアム」には今まで行ったことがなかったという理由からだった。しかし、そうそう混雑はないだろうと思ったのが甘かった。会場の入口にはすでに百人以上の列が出来ていた。チケットを買うまでに20分以上は待たされただろうか。
つまりかなりの人気展覧会だという証拠だろう。実際に会場では各作品の前には、何重にも人が取り巻いている状態だったのだ。作品によっては近づいてゆっくりと眺められるものもあった。ゆっくりと人のペースで進むのは意外にも疲れるものだ。
すでに名の知れた画家たちの多くの作品が並んでいるが、意外にも日本人による作品も多く観られた。それらの多くは歌川広重国芳らの作品だった。だまし絵であると同時に実にユーモラスを感じさせるものでもあった。
目録をみると総数では141点となっていたが、実際目にできるのはそれほど多くはない。というのも、6月中の展示作品とそれ以降では4回の入れ替えが行われていたからだった。ということは会期中、いつ出かけるかによって見られる作品も異なっていたのだ。こんなところもちょっと“だまし絵!”と思った次第・・・


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お土産は自分を表現するツール・・・
「メトロポリターナ」2009.8月号より。
トレンドターミナルというコーナーでは東京土産というテーマのコラムがあった。というのも、今頃ちょうどお盆で帰省している人も多いだろうということで、それにはお土産がつきものだからだ。
連休あけなどには、たいてい職場には何らかのお土産を持参するのが恒例になっている。また田舎へ帰る時には、今住んでいるところで改めて何かお土産を探す時もちょっと考えたりするだろう。いつも同じようなものだと面白みもなさそうだ。
たいていは食べ物になるが、いかにお土産に花が咲くかも考えると楽しそうだ。ここにはその一例として東京のごく一部の商品紹介があった。「金太郎飴」には素朴で温かな老舗の味というコメントがあった。単純だが面白そうだ。
サザエさん一家のケーキ」磯野家一家のキャラクターが小さなケーキになっている。もう国民的アニメ箱を見ただけでも楽しそうだ。「東京タワー」の形をしたペットボトル。ただの水でもこの形だとすぐに捨てるのはもったいなくなりそうだ。「力士チョコ」小さなチョコが力士の形になっている。相撲ファンや会期中ならウケそうだ。
面白いと同時に味も楽しめるかも。探せばまだまだ沢山ユニークなお土産がありそうだ。無難なものほどつまらないかも。味はありきたりでもパッケージが面白ければそれでも話題が盛り上がるかも。

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実は作られてすぐよりも半年程たってからの方が味が染み込んでおいしい・・・
「メトロポリターナ」2009.8月号より。
このあとには「それを“缶熟”と言います」とあった。半分は本気で半分はダジャレだ。しかしこれは缶詰研究家が言っていることだから間違いなだろう。
とはいっても、逆にそうそう新鮮な缶詰というのもあまり聞いたことがないが。ここでは暑い季節にはビールが美味しいからそのつまみに缶詰もあるよ、という提案だった。
たしかに缶詰をつまみにしたことはなかった。しかも、ここでは世界の缶詰で楽しむ“ワールド食ツアー”という言葉まであった。ビールを片手に世界旅行気分まで楽しめるようだ。
海外の缶詰はその国の言葉で書かれているから内容は分かりにくい。だからこそ開けて口に入れたときの楽しみがあるという。そんなドキドキ感は缶詰でしか味わえそうもない。
このコラムの最後には「缶詰は普段の家飲みを盛り上げてくれるエンターテイナー」とあった。かなり大げさだが面白いコピーにも思えた次第。

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からだにいい食べものは、こころにも効く。
「メトロポリターナ」2009.8月号より。
ここでのエッセイのタイトルは「こころに効く食べ方」とあった。むしろ上記のフレーズから連想したのが、からだにいいよりむしろ“おいしい料理のほうが、こころにも効くはず”、だと思ったからだった。
それは先日、我が家の夏休み特別企画(あるいは家庭平和活動)として家族で都内のある有名フランス料理店に行ったからこそ実感したことだった。夏休みには毎年どこかへ泊まりがけで出かけるのが恒例になっていた。しかし今年に限ってはそれぞれのスケジュールが合わないので、食事会にしようと思ったのだ。
それなら普段行ったこともないようなレストランで食事もいいかなと思った次第。事前に(十日ほど前)予約をして、出かけてった。その店は閑静な住宅地区にあった。とは言っても、私自身は仕事で数回使ったことがあったが。
料理はどれもシェフご自慢の日本各地のこだわり素材を使ったものだった。美味しいのは当然ながら、店の雰囲気、出されてくる皿の色彩までも楽しめる。子どもはそのいくつかを食べる前にしっかりとケータイで写真を撮っていた。(べつにブログはやってないが。)
こんな非日常的な食事だからこそ、こころにも効いたようだ。子どもらは出されて来る料理に笑顔が隠せなかったようだ。旅行だとそうはいかない。時間をたっぷりかけて食べているうちにかなり満腹になってしまった。ある夏の家族の思い出として記憶に残ればいいのだが・・・