日本人は、検定や資格が大好き・・・

R25」2009.2.26号より。
作家の石田衣良が最後のページにあるコラムのなかで書いていたこと。先ごろ、漢字能力検定協会の不祥事があったが、理事長はほとんどこの協会を私物化して巨額の利益を上げていたようだ。
かつて1975年には受検者数は670でしかなかったが、最近では年間280万人もが受検しているという。これだけの人がいればかなり儲かるビジネスともいえそうだ。漢検は英検と並んで就職に有利なところもあるらしい。そんなことからも人気が高まったのだろう。
検定はさまざまな種類がある。一般的には知られてないものも多そうだ。マナー検定、コーヒーインストラクター検定、地図検定、鉄道検定、パソコン検定、ワイン検定、オタク検定、京都検定・・・。かなりどうでもよさそうな検定もあるのだろう。趣味で勉強する分にはいいかもしれない。
日本人はそれほど勉強が好きなのだろうか。私は大嫌いだが。筆者は次のようにも語っている。「人間の能力は漢字の読み書き程度で簡単に測れるほど底の浅いものではない。逆にこたえがはっきりとわかる、誰かがつくった試験程度で測れるものは、さして重要ではない能力といってもいいいだろう」と。
この部分は(筆者が)作家としての意地とも受け取れそうな意見でもありそうだ・・・な。むしろ人の能力とは、今までなかったものを発明、発見したり、作り上げる創造力こそが大事なのだとでも言いたいのだろうか・・・。
蛇足
先日新聞を見ていたら、新たに「議員力検定」とうものが5月に始まるという記事が掲載されていましたな。漢字検定ほどメジャーにはならないだろうが。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
深夜放送に熱中したオジサン世代・・・
東京新聞」2009.3.3付けより。
3月3日は単にひな祭りだけの日ではなかったようだ。「耳の日」というのもあったが、それに関連して「民放ラジオの日」でもあったようだ。これにあわせて民放連は、全国のパーソナリティーらが地元の学校を訪問し、その様子を放送する「ラジオがやってくる!」キャンペーンを展開したようだ。

このキャンペーンで訪問希望の学校を募集したところ、全国で700件を超える応募があったという。一般的にはラジオの聴取率は低下傾向になるという。だからこその若者対象のキャンペーンだったのだ。実際ほとんど学校での話題にも上らないらしい。
かつては、深夜のラジオ番組は若者が多く聞いていた。私が学生時代を過ごした30年以上前には勉強よりも、深夜ラジオを聴いていたほうが多いかもしれない。まあ、当時はパソコンもケータイもなかったから、それがメディアとの接点だったのだ。
最近ではまったくラジオを聴かなくなってしまった。せいぜい車に乗っている時ぐらいだろうか。あとは、プロ野球中継が始まってから数試合程度聴くだけだ。むしろパソコンをやるならFMでBGMを聴きながらやる方がいいのかもしれない。しかし、ついついパソコンに向かうとラジオのことなどすっかり忘れてしまう。
眠気を我慢しながら深夜放送のラジオ番組に耳を傾けていたあの頃が懐かしい。そういえば、ラジオでやっていた知名人の講演会などもテープに録音して繰り返し聴いたりしたものだった。そういえば、そんなものを集めてサウンドライブラリーなどと言っていたこともあった・・・な。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

言うだけなら誰でもできるが・・・
東京新聞」2009.3.3付けより。
これは「放送&芸能」欄の片隅にあった投書の中にあったものだった。そこの投書欄は“反響”とあった。そこでは79歳の女性が「クイズヘキサゴンⅡ」(2月25日放送)についの感想を寄せていた。
その日は縄跳びをしながらの9クイズで、司会の島田紳助が回数を跳べないゲストに向かって「何でそんなに跳べないのか。おれなら100回ぐらいは跳べるわ」といったらしい。言うだけなら誰でもできる。
しかし、紳助は上着を脱いで跳び始め、288回も跳び続けたという。それを見たこの読者さんは司会者に力があることを感じたのだった。そして、今日の紳助があるのはこういった根性があるからに違いないと感心していた。
やはり番組も司会者によって引き締まるものだといることだろうか。単なる口先だけの司会者ならもうとっくに人気は落ちていたことだろう。長年第一線で司会を続けられるのは、それだけの実力があるからだった。