「カッコいい」「カッコ悪い」という次元で教える。

「プレジデント」2008.9.29号より。
これは「叱り上手入門」というコーナーである心理学者が語っていた中にあったフレーズ。もし、子供だったらマナーやエチケットが悪ければ親や学校の先生が教えてくれる。ところが、困ったことに社会人になるとマナーを欠いた行為をしてもだれも教えてくれないことのほうが多い。
そして、最近のはやりの言葉でいえば、周りの空気が読めないでいる人にストレートに注意をすれば、相手のメンツをつぶしたり、また反発を食らったりもするだろう。
そこで、空気を読むとかマナーに関する気配りを教えてあげる際には、「〜するとカッコいいよ」とか「〜みたいなのは、カッコ悪いね」というような教え方もいいらしい。
また別な考え方として「モテる」「モテない」という指導も若い部下には有効らしい。たとえば「人と待ち合わせをする時ぐらいタバコは我慢しろ」とストレートに注意するよりも「相手がタバコを吸わないなら、たとえ灰皿が置かれていても吸わない方がモテるかもよ」などと。
いずれにしても、相手がこちらの忠告を気持ちよく受け入れてもらうためには、ちょっとした表現で結構違ってくるものだな。いずれにしても、怒鳴られてその気になる人はいないでしょうからね。言葉一つで聞いてもらえたり、もらえなかったり・・・

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仕事力は、自分の仕事に飽きないこと。
朝日新聞」2008.10.5付けより。
“朝日求人”の「仕事力」というコーナーで秋元康氏が語っていた最後のセンテンスがこれだった。まず、前提条件としては人生には勝ちも負けもないといっている。それは、しばしば勝ち組、負け組などという言葉がマスコミを通じて流行ったからだろう。
むしろ仕事をする際に、自分の目標を越えられたかどうかを自己評価することはいいようだ。つまり漫然と仕事流さないでやることが大切だといっている。自分の能力や目標を意識することの大切さを述べている。
そして、仕事の全てで勝ち越すことを目標にしても仕方がない。もし、10勝0敗ばかりを目指していたら、緊張で疲れすぎてしまうのではないだろうか。むしろ、5勝4敗1分けという考え方の方が気が楽になる。
野球の好打者の基準は3割と言われているが、7割は失敗が許されるともいえる。自分の仕事を振り返っても良かったり悪かったりの繰り返し。でも結果的に良い方が少し多ければいいのだろうな。
数日前の氏の言葉では「仕事を楽しむ力こそ仕事力だ」とあったが、そのためには仕事に飽きないことがまず必要だろう。どれだけ今の仕事に関心をもってやれるだろうか?

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「アートを定義すると“おもてなし”・・・」
アーバンライフ・メトロ」2008.10月号より。
さまざまなスタイルでアーティスト活動をしている日比野克彦さんのこのフレーズが気になった次第。一般的な意味合いでは、アートは「美術、芸術、技術」などが思い浮かぶ。しかし、それを定義するなら、”おもてなし”だという。
その心は何だろう、と思ったら、次のようんに表現されていた。「相手の気持ちを思いやるから表現できのだし、理解されたいと思うから表現するんです。・・・」と。
確かに評論家が一方的にこれは素晴らしいものだ、といってもそのように鑑賞できるものでなはい。また、それは見る人が鑑賞できる力があるかどうかにもよるだろう。むしろ誰にでも楽しめるというような作品を日比野さんは目指しているのではないだろうか。
だから、アートは美術、芸術、技術などというように「術」ではなかったのだ。本来アートとはもっと広い意味合いがあったのだろう。アートはおもてなしという言葉が新鮮に感じられ、なぜか共感してしまった。
アートが芸術だと考えたりすれば、なぜか自分とはかけ離れたところにあるもののようにさえ思えてくる。しかし、むしろオリジナルな手作り品で相手をもてなすという風に考えても悪くないとも思えてきたりした・・・な。


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仕事というのはドミノ倒し・・・
朝日新聞」2008.9.28付けより。
秋元康氏の言葉だった。プロの作家というものは、さすがいろいろな表現を思いつくものだと思わせられる。仕事がドミノ倒しとは、つまり連鎖させなければならないからだった。
一つだけの仕事で完結してしまうのではなく、次の仕事へと、点が線になり面になるように広がっていくべきだという考え方だった。まさにそれは積極的に仕事を面白くしていくためのノウハウにさえ思えてる。
どんな仕事もいやいややっていたり、強制され、義務感だけで動いているうちは疲れも増すだろうし、何より面白くもない。
多少なりとも面白くしていくためには、人からもらったアイデアではなく自ら企画したものの方がやりがいもある。秋元氏は、原稿の締め切りに追われると、真夜中、書斎で一人「面白〜い!」と絶叫するという。
ここでは最後に「仕事を楽しむ力こそ仕事力だ」と述べている。どれだけ今の仕事を楽しめているだろうか、とたまには振り返ってみる必要もありそう・・・だな。