「!」や「?」を一つでも持ち帰ってもらえたら十分・・・

「相鉄瓦版」2008.10月号より。
この号の特集は「子どもと楽しむゲイジュツの秋」となっていた。その中で、ウォールペイントアーティストのロコ・サトシさんが述べていた中にあったフレーズ。そして、この「!」や「?」とは「楽しい!」や「ビックリ!」、「なんで?」や「不思議だな?」というようなものだった。
ロコ・サトシさんはもともと横浜の桜木町の高架下で壁画を描いていた。日本のウォールペイントの草分け的な存在でもある。そして、そんな作品が評価されて1989年には横浜博覧会で最大級のパビリオンをペイントしていた。かつて週刊誌などでもインパクトがあるウォールペイントが取り上げられたのを何度か見たことがあった。
ロコさんは現在では、子ども相手にワークショップで教えている。お絵描き教室とはまったく別ものらしい。お絵描き教室ではいろいろな技術を教え、テーマや課題を与えて、それに沿った絵を描かせる。そして、評価するものだ。
しかし、このワークショップでは絵を描かなくても、ハサミで紙を切るのが楽しければそれでもいいという。技術は関係なく、子どもが気が済むまで遊ばせてくれるようだ。子どもたちが「納得するまで」やらせるというところがポイントだった。
子どもたちは、長い時間をかけて出来上ったものは喜びよりも驚きのほうが大きいと感じるようだ。そして「できた!」という気持ちを持てるという。そうして、「!」や「?」を経験してもらえるのがロコさんは喜びだと感じている。大人だって、楽しめる「!」や「?」をたくさん経験したいものですね。


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“星野ジャパン”営業マン。
「プレジデント」2008.9.29号より。
これはちょっと面白い表現だと思ったので取り上げてみた。ここでは「嫌われるKY(空気読めない)営業」についていくつか取り上げられていたが、そのうちの一つがこれだった。
「できません」と言って帰ってしまうのは営業失格だが、それ以上に最悪なのは「できます」と言ってできない約束をする営業マンだという。そこで、引き合いに出されたのが北京五輪で野球の日本代表監督を務めた星野仙一氏だった。
彼ははっきりと「金メダルしかいらない」と言っておきながら、銅メダルにさえ届かなかった。誰もが何らかのメダルを期待するほどの言葉だったがそれを裏切ってしまった。
しかも代表監督となった時点ではかなり期待は大きかっただけに、その後の世間の批判も相当なものだった。短期決戦では決して期待はできないと烙印を押されたようだ。
要するに「できない約束をする実力偽装の営業マン」を意味していたのだ。もっともこんな表現は一時的なものでそう長くは続かないだろう。
蛇足ながら、“シーラカンス営業マン”というのもあった。これは、接待上手が営業力と思いこんでいる営業マンのことだった。実に古い体質の、つまり化石のような営業だなとも思えるな。