失敗の経験こそが人生の地図になる・・・

朝日新聞」2008.9.21付けより。
“仕事力”というコーナーで秋元康氏が語っていた中にあったフレーズ。誰でも、仕事でも遊びでもやる際にはうまくやりたいと思うのが当然、しかし結果として失敗はよくあること。秋元氏も若い頃は無茶をして多くの失敗を繰り返してきたという。
それはある意味人よりいろいろなことにチャレンジをしたともいえるかもしれない。早く結果を出したいと思ってあせってしまうこともよくことだろう。結局は自分の向き不向きがよくわからないことも関係がありそうだ。
仕事は失敗したり間違えたりしないと身につかないようだ。それを、“デッサンのようなもの”とたとえているが、これは面白い比喩だと思った次第。デッサンは形を確かめながら何本もの線を引いていく。
そして、より対象に近いものを選んで輪郭を描いていくものだ。はじめからしっかりと一本の線で描けるまでにはかなりの熟練を要するものだ。仕事の要領もそれに似ているという意味だった。
氏は、失敗しないことよりむしろ、失敗した時に戻ってくる体力があればいい、とまでサラリと言ってのけている。しかし、実はその体力こそが日々、鍛えておかないとすぐに衰えてしまうものだと自覚していなければならないだろう。かなり意識しておかないときっちり元に戻ることは難しそうだが。
話すこと、書くことなどの表現力、読む、聞くという習慣、さらにはいいコミュニケーションを保つことはそうそう簡単ではなさそうだな。

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日本の老舗と危機に瀕した野生動物。
「メトロミニッツ」2008.10月号より。
いきなりその答えを書いてしまおう。日本の老舗とは、室町時代(1520年代)に京都で創業された「とらや」だった。約480年の歴史があることになる。ということで、絶滅が危惧されているのはトラでした。もう15年ほど前から野生のトラの保護活動を続けているようだ。
野生のトラは20世紀初頭には10万頭あまり生息してしたが、現在はそれが4000頭まで減少してしまったそうだ。原因は乱獲と環境破壊だった。トラに限らず、野生動物にとって環境破壊は深刻な問題になっている。
実は面白いことに、「とらや」の創業の時代には、日本でトラを見ることはできなかったのだ。当時の人々は大陸からの文物のみでしかトラを知ることはなかったようだ。その動物の勢いはかなり凄いと思われ、店の名前もそれにあやかろうとした可能性も高そうだ。
「とらや」はオリジナルグッズを作っていて、その売り上げの一部を野生のトラの保護に寄付するという活動をしていたのだ。ならば、阪神タイガースも一勝するごとに、なにかトラ保護の活動でもしたらどうだろうか(なんて余計なお世話ですね)
さらに余談としては、先週(9/18)の後楽園ホールでは復活した懐かしい初代タイガーマスク佐山サトル)がU.ドラゴンに完勝だったんですね。(龍と虎の対決だったか・・・)

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ただそこにいるだけで、周りが幸せになれるような存在・・・
R25」2008.9.18号より。
かなり本気でそれを願っているたしいのが、東国原知事だった。今ではほとんど芸名だったそのまんま東と呼ぶ人はいなそうだ。ヒガシコクバルという珍しい名前もすっかり全国区になってしまい、現在は日本で最も有名な一人だろう。
小学校の卒業文集に書いた将来の夢が「政治家とお笑い芸人」だったことはよく知られている。しかも、そのどちらも実現してしまうというのは、精神的にタフな証拠でもありそうだ。しかも、その途中でマスコミに叩かれるような失敗を何度か経験している。
それでもなおかつ、多くの支持を受け高い人気を保っているのは、本気度が行動を通して体全体から伝わってくるからだろう。
原点は子どもの頃、近所にサーカスが来てその時のピエロを見てからのようだ。会場を爆笑させるピエロを見て「笑いというものは、なんて人々を幸せそうな顔にするんだろう」と思ったからだ。
そのサーカスを呼んだのは政治の力だと知ったという。つまり「人々を幸せにするのがエンターテイメントであり、エンターテイメントを連れてくるのが政治ということで、ふたつがリンクしていた」と語る。政治家として人々を笑わせたいというが、もうかなりやっているかもしれない・・・な。(スゴイ!)

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人に勝とうと思っている人と、自分の勝負をしようと思っている人・・・
「ここ一番にリラックスできる50の方法」中谷彰宏著より。
この本のタイトルが裏表紙に英語でも次のように書かれていた。“50Ways to Be Relax in the Precious Moment.”と。日本語で「ここ一番」というところを「プレシャス・モーメント」というのもちょっとステキな表現に思えた次第。
さて、タイトルにあげたフレーズでは人に勝とうとするのか、自分の勝負をしようとするかではプレッシャーの量が違うという。つまり、自分のペースを崩さないようにやろうとしている人には、それほどプレッシャーはなかったのだ。
しかし、あの人にも、この人にも勝たなければいけないと考えはじめたら自分のペースが崩れてしまう。というのも個人のリズムはそれぞれ違っているからだった。
ラソンではどの地点でスパートをかけるかが勝負の分かれ目になることが多い。30キロ地点か、35キロかはあらかじめ自分で作戦として考えているのだろう。
またゆさぶりをかけるタイミングを考えているランナーもいるだろう。さまざまな駆け引きが行われている。だから、ある人がスパートをかけたからといって、それに負けまいと頑張れば自分のペースを崩してしまうに違いない。
仕事も同様に努力は必要だろうが、自分の今ある実力以上のものはでないと考えたほうが気が楽だ。他人を意識すればきっとプレッシャーがかかるのだろう。自分なりの勝負をするためには気をつけねばな。