お金を使える富裕層と、使えない富裕層がいる。

「富裕層ビジネス 成功の秘訣」中谷彰宏著より。
実際に資産があるといっても、すぐに使える現金がなければ“お金を使える富裕層”とはみなされないだろう。そういう人をビジネスのターゲットにするのはかなり難しそうだ。広大な土地を持っていても、すぐに売れるとは限らない。
私の知り合いにもマンションのオーナーさんがいるが、そのローンの支払い残が億単位で残っているし、毎年税金も数千万円支払わなければならないのでそうそう贅沢はできないと言っている。また株も持ってはいても現在のところ低迷しているので売買はできないという。売ればまたそれに税金もかかってくるし、とも言っていた。
ビジネスのお客さんとして富裕層を狙うならやはり、不動産などの資産がいくらあっても現金を使ってくれるかどうか見極めないと難しそうだ。別の知り合いの人で地主さんがいたが、父親が亡くなった際に相続税でやはり億単位を払わねばならなかったようだ。そしてそれまで住んでいた土地を切り売りした結果、やはり以前ほどはお気楽に買い物もしなくなったようだ。
とはいえ、一般の安サラリーマンに比べれば自由になるお金は多いようには思える。いくら以上の年収があるから富裕層だということも聞いたことはない。もっとも、いくらお金を貯めたところでそれを実際に有効に使って楽しまなければ意味はないようにも思えるが。
数年前ある高齢の女性が、「定期預金を崩してでも欲しいと思うようなものに出会わない」と語っていたことを思い出した。富裕層相手のビジネスって、結局その人(お客さん)にとって本当に魅力あるサービスなり商品を提案できるかどうかにかかっているのかな〜

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準富裕層はビジネスターゲットにしやすい・・・
「富裕層ビジネス 成功の秘訣」中谷彰宏著より。
真の富裕層は自由に使えるキャッシュも持ているが、お金の使い道もちゃんと知っている人だという。モノの価値を知っている人だともいえる。だから、世間で流行っているとは言っても、興味がなければ買うこともない。
ところが、いきなりお金持ちになったような人はむしろ準富裕層だという。こういう人たちをビジネスターゲットにして、「限定車で、世界に2台しかない」などといって売り込むと効果があるようだ。
世界で2台限定といのが本当かどうかはわからないがもしかしたらウソかもしれない、でも準富裕層の人はそれで、自慢できると思うのだろう。
この話にはちょっとオチがあって、同じ車を街で何台も見たよ、と言われることがあるかもしれない。そんな時はディーラーは「あれは内装が全然違うんです」と言い逃れる・・・らしい。(実際は分からないが)
ついでに隠れ富裕層というのがあった。それほど、お金持ちではなくても1点豪華主義というやつだ。安い賃貸アパートに住んでいても高級車に乗っているとかは近所で見かける。時計や宝石に関心があって身につけてはいてもそのほかは質素だったり。
こういう人も見込み客になるらしい。店に来た時にかなりみすぼらしい身なりだからといって馬鹿に出来ないタイプかもしれない。だから、いったい誰が高額品を買うお客かどうかを見極めるのはそうそう簡単ではなさそうだ・・・な。

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富裕層向けブランドビジネスの盲点・・・
「富裕層ビジネス 成功の秘訣」中谷彰宏著より。

準富裕層だろうが真の富裕層だろうがお金持ちには違いない。「世界に何個だけ」「あの有名人が持っているものと同じモデル」などの希少性や見栄で買う人は、商品そのものにはそれほど興味がないのかもしれない。むしろそれをネタにして人に自慢できるところに価値を見出しているのだろう。
車の性能がどうのこうのよりもそのブランドの限定車であることのほうが重要なのだ。それもしっかり見極められればビジネスにつながるのだろう。大学などもそういう一面がありそうだ。そこで何を学ぶかよりもむしろ学校の知名度、難易度を優先していないだろうか。
世の中のヒット商品をお勧めするのはむしろ準富裕層向けともいえそうだ。真の富裕層はそんなものにはのってこないからだ。どんな商売もターゲットを誤っていては成果は望めそうにないな。
つい先日、私の知り合いの中小企業の女性社長が約1千万円の宝石を買ったという。やはりある意味富裕層だといえる。ご自分もそれを気に入ったのだろうが、娘さんが2人いるし孫もいるのでいずれ彼女たちに楽しんでもらえるとも言っていた。
つまり高額品を買うということで、一時迷ったらしいが、自分を納得させる理由を探していたのだ。いいビジネスとはお客さんが、自分で納得する際の手伝いをすることでもありそうだ・・・な。(自信をもって間違いありません、その通り!なんて言えたらいいのだろうが)