日本人特有の「努力の美徳」・・・

「40歳からの肉体改造」有吉与志恵著より。
もし、この本のタイトルだけだったら手にとってみなかったろう。むしろこの本を開いてみようと思ったのはサブタイトルがあったからだった。そこには「頑張らないトレーニング」とあった。実にうれしい言葉だ。
だから本のタイトルには「40歳からの〜」とはあるが、50代でもいいだろうと勝手に解釈してしまった次第。読み進むうちに年齢にはほとんど関係なく、むしろ高齢者向きとも思えるぐらい軽い運動というよりも動作が豊富に展開されている。たとえば、寝転がったり、テレビを見ながらでもできることがほとんどだった。
日本人特有の「努力の美徳」とは、要するに運動量を積み上げ、その苦しさや辛さが自分を強くすると信じてきたことをさしていた。ある意味根性論にも似ている。有吉さん自身も競技スポーツの選手だったがオーバーワークからくる故障から現役引退をせざるを得なかったと語っている。
自身の経験から、負荷を増していくだけの過激なトレーニングは、むしろ自分の可能性をつぶしていることだと理解したようだ。そのためか健康づくりのためにトレーニングに励む一般の人のなかにも、怪我を押してまで頑張る姿は滑稽にみえるようだ。
できれば、私が惹かれたサブタイトルのように「頑張らないトレーニング」がいいようだ。そこで、有吉さんはトレーニングというよりもむしろ、コンディショニングという言葉を用いていた。そして「身体を改善する」ということで「改善系トレーニング」という表現で指導しているようだ。
確かにトレーニングと聞けば、「増進させる」というイメージを持ちやすい。まあ、本を読んだり、言葉はどうでもいいとしてとにかく適切な運動をいかに継続してやれるかのほうが問題かな。頑張るのが嫌いな私は今のところ、ラジオ体操がメインの15分程度のエクササイズをやっている程度だが・・・