仕事がつまらない、だるい、すぐに疲れる。

「働く気持に火をつける」齋藤孝著より。
今日のタイトルを見ただけで、もしかしたら、それは自分かもしれないと思った人が多いのかもしれない。本当はこんな仕事じゃなくてもっと自分にあった仕事があるはずで、今やっているのは生活のためだけに我慢してやっているのだと割り切ってる人もいるだろう。
齋藤先生は、そんなときには「ミッション、パッション、ハイテンション!」と叫んでみてほしいという。このカッコの部分はこの本のサブタイトルにもなっていた。つまりこの本の中でもっとも筆者がいいたいことでもあったのだ。
ページを開くとちょうど真ん中にこのカタカナの部分が大文字のゴシック体でその部分が目に飛び込んでくる。これは「働く呪文」と名付けているらしい。心身に火をつける協力な技だという。(協力とは力を合わせることだった)
上記の3つの合言葉の意味は次のようなものだった。ミッション=期限内に期待のものをもたらすという「使命」だった。パッション=ここでは苦しみや受難的体験から生まれた非常に強い情熱を意味していた。ハイテンション=機嫌がよくてハイテンポな状態だった。
このようなことを意識して仕事に向かった時にいい仕事ができるということだった。たしかに振り返ってみれば、気持が乗っている時は仕事もスムーズに運んでいい結果をもたらしてくれたものだ。ついついそんないい状態の時を忘れがちだが、この機会にもう一度思い出してみるのも無駄ではなさそうだ・・・な。

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社会の中での自由とは、束縛がないことでなはい。
「働く気持に火をつける」齋藤孝著より。
この本は今までの筆者の本とはちょっと違ってユニークだったのはかなり多くのページを割いて氏の独白が出てくることだった。上記のフレーズもそれに近い。
氏の考えでは、真の自由とは「社会の中で他者に働きかけていける技を一つでも二つでももっていること」だという。だから社会との接点が薄い存在のフリーターはかえって不自由なはずだと思っている。
だから今はやりたい仕事がない、もっと自由にしていたいと思っていても、そんな状態では本当の幸福感は得られないという。それは自身の実体験がそう言わせているのだろう。
齋藤先生は32歳で職を得るまでは定職がなかったと振り返る。いくら論文を書いたところで誰も読んでくれない、お金も払ってくれなかったのだ。市場価値もなければ、影響力もなかった。
たとえ、エネルギーはいくらあっても社会の中でぶつける場所や手段もなかったのだ。要するに不完全燃焼状態で、世の中全体を憎むようにさえなっていた。それは犯罪一歩手前のメンタリティと振り返っている。
とてもいまのベストセラー連発で人気の大学教授とは思えない時期もあったことを知って、驚いた次第。過去のそんな反動からか今ではいくら忙しくてもまだまだ仕事はし足りないという。若いころ蓄えたパッションはまだまだ燃え続けているようだな・・・


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何気ないひと言が、その後数十年、己をたきつける火種となり得る。
「働く気持に火をつける」齋藤孝著より。

この本はぶらっと入った書店で偶然見つけた文庫本だったが、どのページを開いていも実にわかりやすく興味深く読める。それは齋藤氏自身の体験がたっぷり含まれているからかもしれない。
上記フレーズも氏の日頃の気持ちが凝縮されたフレーズのようにも思えた次第。そして、そんな言葉を体にしみこませておくことを“技”とできれば、また別のパワーが生まれてくるのだろう。
氏の体験談があった。30代の前半でようやく明治大学の教員になったころある経営者と雑談していて「いずれは文科大臣をやりたいと思っているんです」と言ったとき、「ははは、バカを言ってはいけない」と一笑に付されたのだ。
まだ若かった齋藤氏は平静を装っていたものの心の中では「よくも言ったな!絶対に目にもの見せてやる」と瞬時に自分のパッションに火をつけたと述懐している。そしていまでも自分が文科大臣に一番近くていい男だろうと思っているという。
若い頃バカにされたことを長年の怨念のようなものに変えて心に抱いていたからこそ、その後の大きな仕事(ベストセラーの連発)につながっているともいえそうだ。怨念で思い出したが、人気推理作家の森村誠一氏もはっきりと、若いころ味わった怨念をエネルギーにして作品を書き続けてきたとかつて語っていた。
とはいっても、もともとある程度の才能と根性がなければ、怨念もエネルギーに変換して気持ちを燃やし続けることは難しいだろうが。まあ、世の中には結果を出せないでそこそ妥協しながら生きている人の方が大多数だろうが。

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イチロー天城越え」で記録超えだ
4月1日7時2分配信 スポーツニッポン


 マリナーズイチロー外野手(34)が「天城越え」で出陣する。31日(日本時間4月1日)にレンジャーズとの開幕戦に臨むが、今季の打席テーマ曲に、石川さゆりの代表曲「天城越え」を選んだことが判明。1月中旬に石川のコンサートに足を運び、イチロー用の特別バージョンを制作してもらった。大リーグ新記録の8年連続200安打が懸かる08年。イチローは日本人の心の歌とともに“記録超え”を狙う。

 大リーグ記録の8年連続200安打、日本歴代1位の通算3085安打。毎年、記録と戦っているイチローだが、今季はとてつもなく大きな数字が目の前に迫っている。

 「後輩が超えていかなくてはいけないもの。先輩の記録をね、超えていかなくてはいけない使命を持っていると感じています」。シーズン開幕を翌日に控え、今年も先人の残した数字を意識して臨む考えを明かした。

 そんなイチローが打席のテーマ曲に選んだのは、日本を代表する演歌の名曲「天城越え」だった。きっかけは昨年大みそかのNHK紅白歌合戦。石川が歌う「津軽海峡・冬景色」に感銘を受けると、自らインターネットでチケットを購入し、1月中旬の兵庫県尼崎市でのコンサートを訪れた。楽屋で初めて石川と対面。「今年、僕はいろんなものを超えたいんです。入場テーマに“天城越え”を使いたいのですが…」と、記録超えを狙う自身の立場をだぶらせ、「津軽海峡・冬景色」と並ぶもう1つの代表曲の使用を申し出た。

 野球の知識がほとんどない石川もイチローの熱意に感激。その場で快諾した。しかも、打席に入るまで約15秒しかないことを知るとイチローバージョンの制作まで約束。作られた20秒と45秒の2バージョンに石川の歌はないが、鼓の響きを取り入れた和風テイストで、ツインギターの1人には米ロックギタリストのマーティー・フリードマンが参加し、躍動感あふれる作品となった。

 メジャーで日本の曲を使うこと自体が珍しいが、演歌となると異例中の異例。イチローは昨年も矢沢永吉椎名林檎の曲を使ったが、そこには日本を代表して戦っているとの誇りがある。06年のWBCで日本が世界一に輝いたことはもちろん、日頃から「茶髪が増えた中で黒髪の方がきれいに見える」などと話しており、礼節や気遣いなど日本の素晴らしさを再認識するようになった。

 開幕前日のこの日、イチローは東京・明治座で千秋楽を迎えた石川に電話をかけた。「千秋楽お疲れさまです。頑張ってください。僕はあすが開幕。頑張ります!」と力強い言葉で決意を語った。新たな5年契約の初年度に迎える本拠地シアトルでの開幕戦。地元ファンの期待と日本の魂を感じながら、イチローの08年がスタートする。

 ≪MISIAの曲も使用≫イチローは「天城越え」のほかにも、MISIAのニューアルバム「EIGHTH WORLD」から「以心伝心」と「Royal Chocolate Flush」の2曲もテーマ曲に選んだ。メジャーの打者は打席ごとに4〜5曲を用意するのが一般的。昨年のイチローも3曲で、矢沢永吉の「止まらないHa〜Ha」、椎名林檎の「浴室」、「アイデンティティ」を使用した。

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