小売業には特許がない。勝つのは人の力しかない・・・

日本経済新聞」夕刊2008.2.15付より。
この日の“ひとスクランブル”というコーナーには先月亡くなった青山商事会長、青山五郎さんの追想録があった。その中で長男で社長の青山理氏が五郎氏の一番印象深い言葉としてあげていたもの。
激安の紳士スーツ販売など「非常識」で大衆をつかみ専門店チェーンの先駆けとなった青山商事を一代で築いていた。しばしば新聞のチラシやテレビCMを目にしたことはあった。確か私の住む地元の駅付近にも紳士服の青山はあった。
とはいっても、私が紳士服、洋品を買うのはほとんどがデパートだから実際に足を踏み入れたことはなかったかもしれない。この会長の言葉は確かにインパクトがある。モノには特許は伴うかもしれないが、小売業の場合はノウハウの蓄積がものをいう場合があるだろう。
しかも、その業界で勝つには人の力しかないというのもうなづける。当然ながら常に売るための創意工夫と営業努力のみが結果を左右する。特許がなければ、あとはその人の力次第なのだ。販売は接客が命ともいえよう。
蛇足ながら、昨日の日記とやや関連するが、この青山会長も験担ぎで同じネクタイを1週間続けたこともあるという。営業成果だけが問われる商売には、やはりそんなこともありということかな・・・

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清潔な皮膚、きれいな腸、豊かな心の三つがそろって美しくなれるという理論。
日本経済新聞」夕刊2008.2.15付より。
これは美容家のメイ牛山さんが提唱した理論だった。明治、大正、昭和、平成と4つの時代を駆け抜けた、晩年まで現役で美容家として活躍していた。化粧品会社のハリウッドグループの経営者だった。
実に好奇心が旺盛で、1937年には米国で普及し始めたマスカラを日本でいち早く発売していた。牛山さんのモットーは「女はいつも楽しく、美しく」だった。孫で専務取締役の牛山大さんは「年をとっても発想は自由だった」と述懐している。
その証拠には2006年には自身のブログを立ち上げていた。亡くなったのが昨年12月、96歳だからブログを始めたのは94歳だったことになる。これだけでも驚くべきことだ。この意欲はスゴイ!96歳になっても毎日サロンに顔を出していたという。
タイトルにもどって、化粧前にまず清潔な皮膚が必要だということだろう。そしてきれいな腸とは、食べ物、体調を整えよという意味だろう。そして心も磨いてほしいということだったのだろう。それは優しさや思いやりも含まれるのだろうな。
そして、そのどれかが欠けても本物の美しさには近づけない、と長年の経験から理論づけたのであろう。これもちょっとした日々の心がけ次第だろう・・・な。(男にだっていえそうなことでもあるかも・・・。)